芸能

志村けん死去で芸能界に蔓延する「志村パニック」(3)収録できず再放送だらけに

 一気に牙をむいて襲いかかってきた「コロナ禍」に、各局は必死の抵抗を見せている。

「4月の改編期のタイミングで、多少の収録済みの番組があるにはあります。しかし逆に言えば、これから制作するはずだった新番組の多くが収録を進められない。企画が総とっかえになる番組だらけでしょうね。今はいわゆる『Bプロ』の作りだめを進めている最中です」(プロデューサー)

 Bプロとは「Bプログラム」の略。通常放送予定の「Aプログラム」に対し、それが何らかの理由で放送されなかった場合の代替番組のことだ。

「昔はプロ野球のナイターが雨で中止になった時、頻繁に代わりの番組が流れていましたよね。ああいうことです。今は予算が少なく、そのためのオリジナル特番は作れないので、人気番組の再編集ものや、ドラマ、映画の再放送が多くなるでしょうね」(プロデューサー)

 国難と呼んで差し支えないこの状況下で、それに文句を言う視聴者は少ないだろう。だが、テレビ業界の苦境はこれに終わらない。広告代理店関係者が嘆く。

「一時を乗り切っても、2~3カ月後、あるいは半年後までには、日本経済そのものが未曽有の不況にさらされることはほとんど確実。そうすると、スポンサー企業の体力がなくなってくる。テレビから大規模なスポンサー離れが起きて、おそらく11年の震災の時のように『ACジャパン』のCMが一日中流れることになると思います。ひょっとしたら地方局の中には、経営が悪化して潰れるところが出てくるかもしれない」

 スポンサーがいなくなれば当然、番組の制作費が激減する。連鎖的に引き起こされるのが「高額ギャラタレントの一掃」だとみられているのだ。

「タレントはスケジュールを押さえるだけでギャラが発生します。各局では、高額ギャラながら、満足のいく視聴率を出せないタレントのリストラが一斉に加速するでしょう。大物は今後、間違いなく干される。逆に『お笑い第7世代』のような若くてギャラの安い芸人、タレントの需要が増加するはず。実際、各局がコロナ対策に本腰を入れ始めたこのわずかな期間で、そうした流れができつつあります。他にも、ネットコンテンツの充実化に向かう局も多くなっていくと思われます」(プロデューサー)

 視聴者のテレビ離れが叫ばれて久しいが、この「志村パニック」がテレビ局に致命傷を与えることがないよう祈りたい。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
2
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
3
ボクシング・フェザー級「井上尚弥2世」体重超過の大失態に「ライセンスを停止せよ」
4
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
5
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか