スポーツ

掛布雅之「来季の構図も巨人対5球団」

 宿敵巨人の補強はどうか。今シーズンに比べて、巨人は間違いなく戦力UPに成功しています。西武の片岡治大、中日の井端弘和の加入で、弱点の二塁手の対策も盤石。唯一と言っていいほどの穴さえも、塞がれてしまったことになります。

 投手陣でも、広島で先発の柱の一人だった大竹寛が巨人入りを表明。これで巨人の先発ローテは杉内俊哉、内海哲也、菅野智之、澤村拓一、大竹寛と豪華な顔ぶれがそろいました。他にも、今シーズンの開幕投手を務めた伸び盛りの宮國椋丞もいて、巨人が先発投手に事欠くことはないでしょう。巨人のナインは、まさに「走・攻・守」のどれを取っても万全な布陣なのです。

 この様子では、来シーズンも「巨人対他の5球団」という構図に変わりはないでしょう。阪神を筆頭とした他球団がいかに力を合わせて巨人を叩くかが見どころになるはずです。

 他球団といえば、もう一つ。このシーズンオフ、最も話題になったのが、中日の落合GMの総年俸8億円削減です。

 マスコミでも連日、この件について報道されてきました。中には厳しすぎるのではないかという声もあるようですが、私から見れば落合さんは当然のことをやっているだけです。

 そもそも、私の現役時代は3割打てなければダウン提示というのが当たり前。実際、私も83年のシーズンに打率2割9分6厘、本塁打33本、打点93という成績を残しましたが、その年の球団からの提示は前年よりも低いものでした。

 それは阪神だからではありません。当時巨人に所属していた江川卓もそう。彼もその年に16勝したにもかかわらず、年俸は変わらず。それが昔の球団と選手の関係だったのです。

 落合さんのコストカットも、本来の球団経営をもう一度行っているだけの話。特別驚くようなことではありません。

 もちろん、中日も活躍した選手には年俸を上げる措置は取っています。だから、落合さんが頭ごなしに減俸しているわけではなく、その選手の評価に見合った額を提示しているということ。事実、年俸提示後に保留者が1人もいないというのはしっかり査定をしている証拠でもあります。

 阪神でも、この中日の年俸制度で査定すれば、よくて現状維持、ましてアップする選手はほとんどいないはず。増額をしてもよいのは藤浪だけではないでしょうか。

 しかし、球団側は選手とのマネーゲームに乗ってしまった。これは今後、どの球団も見直していくべき点なのかもしれません。

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