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記事全文を読む→乙羽信子、監督との不貞と「母子の禁断関係」艶技も辞さなかった“女優人生”
年の瀬間近、コロナ禍の猖獗は収まりつつある日本だが、なお「臨終」は、変わらずに身近である。瀬戸内寂聴、細木数子と訃報が相次いだ2021年11月であったが、あらためて“著名人の墓碑銘”をひもといてみたい。
1994年12月22日。乙羽信子(おとわ・のぶこ)が死去。享年70。本名・新藤信子に明らかなように、夫は映画監督・新藤兼人。78年に結婚している。52(昭和27)年、新藤監督の映画「原爆の子」の主演を務めた当時、新藤には妻がいたが、不貞関係となったものらしい。新藤40歳、乙羽28歳の頃である。
宝塚出身であり、越路吹雪、月丘夢路らと同期であり、戦後は、淡島千景と並ぶ娘役トップ。大映に移籍時のキャッチフレーズが「百萬弗のゑくぼ」という純情可憐な「お嬢様女優」は、自らを貫くべく、松竹を退社し、独立プロの走りとなった近代映画協会を設立する新藤に強く惹かれていくのである。
不貞の関係となるのに、時間はかからなかった。以降、「裸の島」(60年公開)はじめ、数々の新藤作品にその身をさらすことになるのである。
「乙羽君」と呼びかけ、一糸まとわぬ姿になるよう新藤が言えば、躊躇なく生まれたままの姿になった乙羽である。
「乙羽君」と呼ぶ新藤に、「先生」と返す乙羽。尊敬し、かつ愛し合った二人ではあった。
そんな2人の関係が、濃密に匂い立つのが、問題作「絞殺」である。新藤監督作品、79年公開。77年に東京都北区で実際に起きた「開成高校生殺人事件」をモデルに新藤が脚本を書いた作品であり、ATG(日本アート・シアター・ギルド)が配給している。乙羽が演じたのは、家庭内暴力の果てに、父親から「絞殺」されることになる高校生の母親役だ。学歴社会・競争社会の歪みを背景にした社会派劇でもあり、この3人家族を取り巻く隣人たちの様相は、世間そのものの戯画である。
さて、乙羽は、この映画の中で、55歳の肉体を惜しげもなくさらしている。
息子から母として、胸をまさぐられる乙羽。風呂場で息子の体を洗う乙羽。夫に抱かれる乙羽。そして、禁断の関係を連想させる息子とのからみでは、またも、胸がまさぐられ、胸の先端を吸われる乙羽…。
さらに、事件当日、意を決し、2階の息子の部屋に向かう夫を送り、緊張と興奮のあまり、階下で盛大に失禁する乙羽。白眉は、失われた息子を想い、息子のベッドに横たわり、みずから肌着を取り、自分で慰める行為をする乙羽。かくも「妖艶な」雰囲気が全開の「絞殺」の4年後に、乙羽信子は、NHK連続テレビ小説「おしん」で、国民的主人公・おしんの晩年を演じることになる。女優、畏るべし!
(文中敬称略)
アサ芸チョイス
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