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今年は勝負の年にしなければいけない隼太の意気込みはひとしおです。巨人の高橋由伸とともに行っている自主トレでも、新しいバットを使って練習を行っています。
彼の新調したバットは、美津和タイガー社製。私が現役時代に長年お世話になった会社でもあります。そして隼太の使うバットの形状は高橋由伸モデル。バットの素材も一般的なメイプルではなく特殊な木材で、通常のバットよりさらに硬いものを使用しています。バット自体には重みがあるものの、その分、うまく芯でボールを捉えることができれば飛距離が出る代物です。
電話でも本人は新しいバットについて「まだグリップ部分が気になります」と言ってましたが、オープン戦までにはどうにか新たな武器を使いこなせるまでになってほしいものです。
また、このバット素材は公式ではあるものの、プロ野球選手として使うのは隼太が初めて。球界初となるバット素材に挑むのは、まさに今年が勝負の、今の隼太にふさわしいことだと感じています。
そこで必要となるのは春季キャンプでの練習内容。一般的なメイプルよりも重い隼太のバットを振り抜くには、軸の強さとレベルでのスイングが不可欠になります。
このスキルを身につける意味でも現在、キャンプでの工程の一つとして、ゴム素材を使ったスイング練習を予定しています。このゴム素材というのはバットよりもやや短い、いわばホース状の道具で、ゴルフの素振り練習にも使われています。それをヒントにして野球用にアレンジを加えた練習道具です。隼太とは、秋季キャンプでもスポンジボールを使ってのレベルスイングの練習を取り入れていましたから、今回のゴムホースでの練習はその延長に当たります。
この練習の利点は、ゴムの「しなり」にあります。ホースをスイングすると、ゴムのしなりでヘッドが遅れてくる感覚があります。このしなりに引っ張られずに体重移動ができれば、しっかりとした軸を作ることができるのです。
また、ゴムはアッパーやダウンスイングをすると、きれいな“しなり”が出ません。ちょうどでんでん太鼓のようなイメージをしてもらうと、わかりやすいかもしれません。太鼓は斜めに振ると上手に音が鳴りません。ホースもレベルに振らなければならない。とりわけ肩をレベルに使うための練習には、このホースは非常に役に立つと思います。
しかし、そのゴム素材はまだまだ制作段階。今は業者さんにお願いして作ってもらった試作品を、実際に私が自宅で素振りしてみて調整をしています。ただ、まだゴム自体が軽い。理想は500グラム程度。業者の方に、もう少し重くしてほしいと相談しているところです。
この練習方法は、平田勝男二軍監督とも話し合って取り入れようと決めました。キャンプには完成品を用意して、若手たち、主に高知キャンプにいる選手たちの練習に率先して取り入れようと考えています。
軸がしっかりとした、レベルでのスイング。秋季キャンプ同様、若手たちはこの春季キャンプでもしっかり取り組んで、ぜひレギュラーを勝ち取ってもらいたいと思います。
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