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王貞治、あの「代打の切り札」V9戦士を覚醒させた「運命の言葉」とは!

 1973年は、「巨人V9時代」の最終年にあたるが、それでも、野手では長嶋茂雄氏、王貞治氏、柴田勲氏、高田繁氏、土井正三氏(故人)、投手では堀内恒夫氏、高橋一三氏(故人)といったスター選手に溢れていた。

「打倒、巨人」に他球団は燃えていたことだろうが、反面、他球団に移れば、レギュラー、ならびにクリーンナップを打てた選手も、思いのほか存在したのではないだろうか?

 1966年のドラフトで西鉄ライオンズに入団。69年から79年は巨人に籍を置き、「巨人V9時代」の後期を準レギュラー、代打の切り札として支え、「巨人史上最強の五番打者」とも呼ばれた、柳田真宏氏もその1人に数えられるだろう。

 そんな柳田氏が、元プロ野球選手・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉の、12月29日付け投稿回に出演。「柳田さんも、よその球団行ってたら、普通にクリーンナップですもんね?」と大久保氏が質問すると、柳田氏は「ピンチヒッターを何でオレがやってて、やめなかった(のか)っていうのはね…」と前置きしてこんなエピソードを振り返った。

 あるホテルで柳田氏が4、5人でお茶を飲んでいたときのこと。王氏が現れ、「お前すごいな」と声を掛けられた。「何がですか?」と聞いた柳田氏に王氏は、「よく1打席で結果出せるな」と言ったのだそうだ。

 柳田氏は、

「“王さんができないことをオレやってるのか”って、その時思ったね。よーし!(代打の)切り札になってやろう!」

 と決意したのだそうだ。巨人に移籍して5年目の73年のことだそうである。その王氏の言葉がなければ、契約更改時にトレードに出してもらおうと考えていたそうだが、翌74年には、5番打者として31試合、4番打者としても1試合に出場する機会に恵まれ、規定打席には達しなかったが、打率「.335」の結果を残したのだった。

 王氏の偉大な功績は、グラウンド上だけではない。そんな、王氏の人格者ぶりがわかる心に沁みる秘話であった。

(ユーチューブライター・所ひで)

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