スポーツ
Posted on 2014年03月11日 09:57

“怪物”オルフェーヴルが種付け開始(2)「種付けは危険と隣り合わせ?」

2014年03月11日 09:57

 意外すぎるオルフェーヴルの1番仔だが、オルフェーヴルにとっての交配試験には、もう一つの重要な課題があったのだ。さる馬主が語る。

「オルフェの全兄といえば、“小さなヒーロー”と呼ばれたドリームジャーニーですが、1年目から肝心の種付けでつまずいてしまったんです」

 現役時代から420キロと小柄だったジャーニーは、宝塚記念と有馬記念を制し、12年から種牡馬入りしたが、大型牝馬に乗れないというアクシデントが起き、種付けに90分以上もかかるケースもあったという。

 社台スタリオンの種牡馬の展示会「スタリオンパレード2013」の中では、司会者がこんな報告をしていた。

〈100頭以上の申し込みをいただきながら、途中、まさかのオルフェーヴル張りの逸走をいたしまして、配合変更で35頭になってしまいました。普通、悪い情報はあまり流さないのがこの業界の常でございますが、なんとか受胎を40頭しております〉

 つまり、兄の「交配回避」も、オルフェーヴルが小型の乗馬馬と種付けテストをした理由の一つだったわけだ。

 実際、ジャーニーも翌年の種付けシーズンまでに、小柄な牝馬たちと交配の特訓を続けた。先の司会者はユーモアを交え、生産関係者の招待客に向けて報告を続けた。

〈昨年秋から十分な乗り運動、あるいは乳母や小さな馬を相手に、練習に練習を重ねてまして、今年は4頭の交配を何の問題もなくクリアーしております〉

 結果、13年度の種付け頭数は78頭。ジャーニーの試練は今も続いているようだ。

 まさに、競走馬人生に別れを告げてもなお、人気馬は種馬生活でも関係者の期待を一身に背負いながら生きているのだ。牧場関係者が話す。

「社台スタリオンは、昨年30頭の種牡馬で3871頭に種付けしているが、交配調整だけでも至難の業です。大種牡馬サンデーサイレンス(SS)系の後継馬は、その激しい“獣性”が特長であり、種付けの朝など一斉にいななき、『オレ様が先だ!』とファイトするぐらいです(笑)。2つの種付け場で、敵対視する間柄の種牡馬が顔を合わせないように、交配の順番にも気を遣うほどです」

 発情した牡馬の気性の激しさは、命の危険にもつながりかねないだけに常に最善を尽くさなければならないのだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 07:00

    メジャーリーグの3月・4月の月間MVPにはドジャースの大谷翔平が選ばれ、投手部門での初受賞となった。5試合に先発登板して2勝1敗、防御率0.60の好成績からして、文句ナシの選出だったことは想像に難くない。しかし日本球界では、セ・リーグの3月...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 11:30

    借金13、単独最下位。4月の時点で早くも重苦しい空気に包まれていた中日が、苦境打破の願掛けとして持ち出したのが、古来の験担ぎである「盛り塩」だった。それがわずか10日で、税込650円のおにぎりに化けた。バンテリンドームナゴヤで5月4日から発...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク