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記事全文を読む→みのもんた「若者の安定志向、何が悪いんだ!」
【今春の新入社員は超安定志向】
日本能率協会が今春の新入社員意識調査の結果を公表した。特筆すべきは「定年まで勤めたい」と回答したのが50.7%と半数を超えたこと。02年の同調査で18.7%と最低記録だった数字が増え続け、今年は過去最高の数字となった。あらためて、若者の安定志向が明らかになった。
私が文化放送に入社した1967年(昭和42年)当時は「永久就職」というのが、当たり前の時代ですよ。定年退職も55歳が一般的で、それまでに子供を育て上げ、家も買わなきゃいけない。そのためには、今の会社に忠誠を尽くして働かなければならないと、誰しもそう思っていた。
それが、いつしか企業も経験と実力さえあれば、何回転職してようが関係ない。働くほうも、自分の能力を高く買ってくれる企業を選んで当然という風潮になっちゃっていた。
でも、やはり弊害も生まれた。転職してきた人というのは、辞めてしまうことが多いし、そうなると企業にノウハウが蓄積されない。私が身を置く放送業界を見ても、中途採用をどんどん増やしたけど、役員になっているのは新卒の生え抜きばかり。他の業界でも同じでしょう。そういう現実の壁が目の前にあって、景気もよくない。
だから、若い人が「定年まで働きたい」という意識に戻りつつあるというよりも、「どんどん転職すべきだ」って発想が薄れつつあるんじゃないのかな。
私は水道メーター会社の経営者でもあるわけだけど、転職組の社員が多かったんだ。だから、数年前から高卒新入社員を5人ずつ採用しているの。今のところ1人も辞めていないから、「転職して当たり前」という風潮が変わってきたのは感じていた。それはいいことだと思うよ。
そう言っているお前が途中で会社辞めてんじゃねぇかって?
私の場合は20代で深夜放送のパーソナリティを任されて、それなりに人気も得て、いろいろな番組をやらせてもらった。でも、ラジオパーソナリティは局アナから歌手やタレントへという時代の流れがあってね。あっという間に会社に私の居場所がなくなった。その後、泊まり勤務をやたら増やされ、これは完全に体壊れるなって思っちゃったの。それで「嫌なら辞めれば?」って上も言ってくるから、「じゃあ辞めます」って、こっちも売り言葉に買い言葉だよね。
でも、女房も子供もいる身分で、ウチの親父も心配したのか。「ウチの(水道メーター)会社に来るか」って。それで甘えさせてもらったけど、親父はちっとも甘くなかった。従業員18人の会社で、自分の息子に甘い顔をできないのはわかるけど、任されるのは厳しい現場ばかりでさ。全国を新幹線の自由席で行き来する日々でしたよ。不思議とつらくなくて、充実した10年間でもあった。その時はアナウンサー復帰なんて考えもしなかったけど、たまたま『プロ野球ニュース』の話をもらってね。その時、思ったね。もう生え抜き社員になれないんだから、「好きなことやっちまおう!」って。今は「どんな会社もいつ潰れるかわからない」って言うけど、だからこそ若い人は「この会社でやってやる」という熱意を持つべき。だって、骨のあるヤツはどこでも生きていけるんだから、私みたいに(笑)。
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。
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