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記事全文を読む→みのもんた「他人の懐具合はほっとけばいいと思う」
【国家公務員の給与、7年ぶりに増額】
政府は人事院の勧告を受けて、14年度の国家公務員給与の増額を決定した。景気回復に伴う民間企業の賃金水準の改善が理由となっており、公務員の給与が0.27%アップ、ボーナスも0.15カ月分増えることが決まった。
公務員の給料は税金から支払われているわけだからオープンにするのはよろしい。でも、「人の財布の中身について、とやかく言うな」というのが私の信条だから、国家公務員の平均年収661万8000円が多いか少ないかはあまり論じたくない。公務員の皆さんが自分の胸に手を当てて、給料に見合う仕事をしているのか考えればいい話だよ。
人事院の勧告に対して、さまざまな批判もあるけど、その手の論評には底意地の悪さを感じてしまう。つまり、「公務員のクセに俺よりももらっているのか」というね。昔に比べると、日本人の金をもらっている人への妬みが強くなったように感じる。情けないよ。
他人の財布の中身ばかり気にして、俺の財布の中身が少ないのは「世の中が悪い」「自分は正当に評価されてない」、そんなことばかり考える。「皆が平等と学校で教わった」と言いたいんだろうけど、それは等しく機会があるというだけだ。「努力するヤツもしないヤツも全部同じな社会」が本当にマトモなのか! 他人を妬んだりする前に、今の自分の能力のどこが欠けていて、それを補う努力が足りてないことを自覚する。全てはそこからですよ。
そういう私も文化放送を辞めたはいいけど、10年間はほとんど仕事がない。その頃に学んだことは、今でも大きいよ。親父の水道メーター屋の営業をしながら、まれに週末のイベント司会なんて仕事が舞い込むと、それはもう必死。女房と子供に金を持って帰んなきゃならない。ラジオで鍛えた話術の腕には自信があったけど、仕事がないということは腕だけではダメなのかも‥‥なんて弱気になってね。話術じゃなくて本当の腕を動かして、会場の撤収まで手伝ってみたり、空回りの連続ですよ。
でも、私にできる努力はしゃべりの追求しかなかった。金をもらうには「人を引き込み、納得させる話術」が必要だと考えた時、ふと思い出したのがテキヤの口上。
中学生の時、池袋西口に闇市の名残があるマーケットが広がっていて、学校は「出入禁止」にしていたけど、やはり入ってみたくなる。万年筆売りの辺りでウロウロしていると、「坊主、こっちおいで」なんて手招きされて、オヤジの前まで行くと、「あそこの百貨店ではこの値段。ところが、ここでは‥‥」なんて話し始める。いつのまにか万年筆なんて忘れて、すっかりオヤジの話術に夢中になっていた。年端もいかない子供が買えるわけがないのに、オヤジは本気だよ。人を立ち止まらせ、気をそらさせない技術はみごとだった。
やはり、仕事は“本気の世界”でしか研ぎ澄まされないんだよ。だから、他人の財布より自分を磨くことを考えて生きようぜ!
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。
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