社会

担当ホストが「飛んで」目が覚めたけど普通の恋愛では満足できず…/ホストにハマりすぎた女性が行き着いた先(後編)

 目の前で指名ホストのMを「奪われた」ことで、その女性客に対抗し、初めて高額なシャンパンを入れたAさん。その日からますますMにのめり込んでいく…。Aさんが振り返る。

「シャンパンを初めて入れた日、Mは本当に嬉しそうでした。同時に『大丈夫? 無理してない?』と心配してくれたのを覚えています。その日からMが、それまでの『友達営業』と違って甘えてくるようになったんです。Mは私よりも年下なので甘えられて嬉しかったし、そうなると今まで通りには戻れなくなるじゃないですか。それからは店に行く回数が、月2回から週1ペースになりました。でもOLの仕事ではたとえ1回3万円程度の会計でも厳しくなる。そこで掛け持ちするために、初めて夜の仕事の面接を受けたんです」

 キャバクラの面接に行ったAさんだが、当時すでに27歳。客を持っていないため、採用してくれる店はなかった。

「ホストクラブが遠くて通えなくなると困るから、どうしても歌舞伎町がよかったんですよね。そこでSNSで見つけたのが、夜の仕事を紹介してくれるスカウトマン。でも私の年齢ではキャバクラは難しいと言われて、そこで紹介されたのが性サービス店だったんです」

 そこで働くことに抵抗はなかったかと尋ねると、

「実はその頃には売掛を作るようになって、働かなければいけない状況だったんです」

 そう、これもホストの典型的な手口のひとつであり、売掛を作らせることで、性サービス店で働かざるをえない状況も作るのである。

「最初は10万円の売掛、それを払ったら20万円…と徐々に金額は増えていきました。売掛は飲んだ翌月の頭に払いにいくんですが、いつも『ちょっと飲んでいきなよ』と言われて、ずっと売掛がなくならないんです。多い時で100万円近くもあったため、もう性サービスの稼ぎでは払えなくなっていました」

 Aさんは派遣社員を辞め、性サービス店とパパ活を掛け持ちして、ひたすら売掛を払い続けていた。だんだん体を売ることに抵抗はなくなってきたが、精神はすり減っていった。そんなAさんがホストクラブに行かなくなったきっかけは、意外なものだった。

「担当(のホスト)が飛んだんです。それも何も言わずにアッサリと。担当は飛んでも売掛は払わないといけないのですが、その時に初めて『何やってるんだろう』と思いましたね」(Aさん)

 最後の売掛を払った時、Aさんはもう店にも指名していたMにも、一切の未練はなくなっていたという。そして現在、ホストを卒業したAさんはというと、

「今はメンズ地下アイドルの推し活にハマッています。パパ活はやめたけれど、性サービス店は今も続けています。結局、お金を払って相手に認められることを覚えたら、普通の恋愛では物足りなくなってしまうんですよね」

 ホストしかり、メンズ地下アイドルしかり、「自分の承認欲求のためにやっている」と語るAさん。事実、通常の恋愛では満足できなくなったAさんは、4年前に一度は結婚したものの、離婚して独り身だという。ホストにイレ込み、たとえ体を売ろうと、きらびやかな非日常を味わってしまえば、普通の幸せや一般的な日常には戻れなくなってしまうものなのだろうか。

(京野歩夢)

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