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記事全文を読む→「たけし金言集」殿は圧倒的な“肉食”です(1)
ビートたけしの弟子になり、18年程たつわたくしですが、殿が野菜サラダ的なものを食している姿をお見かけした記憶がまったくございません。殿は圧倒的な“肉食”であり、67歳になる現在も主食は変わることなく「お肉」であります。
そこで今回は、ずばり“たけしと肉”といったテーマで、あれこれ書かせてください。
まず、肉食の殿が一番好物としているのは牛肉です。
8年程前、軍団の若手が殿と毎晩タップの稽古をしていた時期がありました。殿邸の地下室で夕方から始まるタップの稽古は、2時間程ドカドカとステップを踏み、夕食タイムとなると、毎晩、殿の気分次第で、
「今日は落ち着いて鍋にするか」
「鍋も飽きたな。なんか適当に出前取れよ」
「よーし、今日はちょっとあそこの焼き鳥屋行ってみっか?」
といった具合に指示が出され、稽古が終わるまで今宵の夕食がどんな形になるのかわかりませんでした。
ただ、お歳暮の時期だけは例外で、僕ら若手が作るすき焼きを食べるのが決まりだったのです。
というのも、その時期になると殿の元へは、山のように贈り物が届けられます。その中に、すき焼き用の「A5ランク霜降り和牛」を大量に送ってくださる方がいて、わたくしたち若手は普段なら絶対に食することのない松阪牛を、親のかたきのごとく食いまくるのが決まりだったのです。
で、忘れもしません。その霜降り和牛が初めて殿の元へ届き、殿とわたくしたち若手が初めてすき焼きをつついた日のことを──。
その日、大量にお肉が届いたことを知った殿は、心なしかテンションが高く、
「今日はすき焼きで決まりだな!」
と、早々に稽古終わりでは初となる“すき焼きパーティー宣言”を発動されたのです。
2時間汗だくでタップをした後の空きっ腹に、A5ランクは喉が鳴るほどうまく、殿、そしてわたくしたち若手は“大量の霜降り和牛”を食い尽くしました。
ちなみに殿のすき焼きの食べ方は、白菜、白滝、焼き豆腐といった、“すきやき補欠組”の食材にはほとんど手をつけず、ただひたすら牛肉を胃袋へと放り込むのです。で、恐ろしいほどの量の霜降り和牛を全員であらかた食べ終わり、若手の誰もが“もう白滝1本も入りません”といった感じで、圧倒的な食べ過ぎからくる満腹地獄に苦しんでいると、殿はそんな若手には目もくれず、
「おい、たくさんあるんだからよ、肉もっと持ってこいよ」
と、“すき焼き続行”を高らかに宣言され、さらに、
「最後はこれにうどんでも入れてよ、うどんすきしてみっか」
と、ラストは炭水化物で〆るプランまでぶちあげられたのです。
以前にも書きましたが、殿は焼き鳥、うなぎ、寿司、そして“肉全般”に限り、失礼を承知で言わせていただければ、バカがつくほどの大食いなのです。
結局、殿はその日、ヤングなわたくしたち若手より、1.5倍の牛肉を平らげ、ワインも1本空け、最後はうどんすきを2杯ほどペロリと完食して、やっとフィニッシュとなりました。
わたくし、後にも先にもあの日ほど肉を食った経験はいまだございません。
とにかく、〈向こう半年は霜降り和牛を見るのも勘弁〉といった思いと、重い体を引きずって自宅に帰ると、明らかに腹の調子がおかしくなり、その夜、わたくしは何度もトイレへ駆け込む事態になったのです。
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