「日本だけどうして試合時間が夕方なんだ!」
11月28日、福岡で開かれたロンドン五輪の予選を兼ねたW杯バレーボール男子大会で、イランのベラスコ監督や、エジプトのアブエルハッサン主将が国際バレーボール連盟(FIVB)や大会組織委員会を痛烈に批判した。
日本はほぼ試合時間が午後6時20分に固定されているが、他国は試合時間が不規則なことを問題視したのだ。6日後の大会最終日には、ベラスコ監督は、日本の試合だけテクニカルタイムアウトの時間や、第2、3セット間の休憩時間が長いことについても、
「同意できない。これは五輪予選で、全てのチームが同じ条件でやらないといけない」
と、厳しい表情で話した。
スポーツ紙記者が言う。
「日本の試合はテレビ中継していることもあり、ファンに日本チームの姿を見せ、芸能人に歌わせるためには試合時間を夕方に固定し、タイムアウトの時間や休憩時間も長く取る。もちろんこれは他の国にとって不公平と映るが、連盟も暗黙の了解事項。古参の海外バレーボール関係者なら知っていることですよ」
ちなみに、バレーボールの中継というと決まってジャニーズの新グループが出演。会場には黄色い歓声が響き、バラエティだかスポーツ中継だかわからなくなることもしばしばだった。「さすがに今大会は五輪予選を兼ねていて、派手な歌はやめようとジャニーズの出演はなかった」(前出・スポーツ紙記者)
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が語る。
「そもそもバレーボールは国際的にも人気が凋落しています。発祥国アメリカでも、アメフトやバスケットと違い、フィジカルコンタクトがないため、ファンは少ない。そのため国際大会も開催に手をあげる国がなく、日本で開催することが多い(W杯は77年以降毎年)んです。テレビ中継でバレーだけでは視聴率が上がらずジャニーズグループが出る。テレビ局側は、どのグループを売り出すかをまず協議するそうです」
それにしてもかつての金メダル獲得がウソのように弱い最近の日本。しかも、見ていておもしろくない。
「バレーとは結局、高さのスポーツ。勝つためには2メートル超の選手をどれだけ集めるかにかかっている。かつて日本は高身長の相手を打ち破るさまざまな攻撃やフォーメーションを編み出しましたが、今やそれを各国もマスターしている。そしてテレビ中継枠に収まるよう、以前はサーブ権を取ったうえで決めて初めて点が入るルールだったのを、サーブ権の有無にかかわらずポイントが加算される『ラリー制』になった。これで、バレーは以前と異質のものとなったんです」(谷口氏)
公平性を無視した試合運営をしても勝てないほど弱体化した日本バレー。「再興への道のり」は長そうだ。
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