小池百合子氏が近く都知事を辞任して、衆院東京15区補欠選挙（4月16日告示、28日投開票）に出馬するとの電撃情報が、永田町を駆け巡っている。
衆院東京15区補選は、公職選挙法違反の罪で起訴された柿沢未途被告の議員辞職に伴って実施される、注目の戦い。小池氏自身は同補選への出馬について、
「いつもの答えと一緒。都政に邁進しております」
とマスコミを煙に巻いているが、永田町では「小池氏は出馬自体を明確に否定しているわけではない。電撃出馬の可能性はある」との観測が流れている。
自民党の選挙対策関係者が、コトの舞台裏を明かす。
「小池氏は最近、二階俊博元幹事長や菅義偉前総理らの重鎮を通じて、自民党に急接近している。昨年12月の江東区長選と今年1月の八王子市長選では、自民党が派閥の裏金問題で窮地に追い込まれる中、自民党と共闘を組む形で、候補者を当選に導いた。この時に売った恩を足がかりに、まずは衆院東京15区補選に無所属で電撃出馬し、圧勝で迎えた国政復帰後に自民党に復党する、というのが、小池氏が秘かに描いているシナリオだ」
もちろん、このシナリオには続きがある。小池氏はヒラの衆院議員で満足するようなタマではないからだ。自民党の選対関係者が続ける。
「ズバリ、小池氏の最終目標は『日本初の女性総理の座』。党内にも『岸田（文雄）総理のままでは、自民党は終わる』との声は根強いが、さりとて現在の苦境を打開できるほどのポスト岸田候補も見当たらない。そこで国政復帰と自民復党を果たした小池氏がポスト岸田に名乗りを上げれば、風向きは一気に変わる。次期総選挙も自民の圧勝だろう」
もっとも、小池氏の国政復帰をめぐっては、次期総選挙でのタイミングを指摘する声があるのも事実だ。
いずれにせよ、小池氏が「国政への電撃復帰から日本初の女性総理へ」のサプライズシナリオを秘かに描き始めていることだけは間違いない。
（石森巌）
