昨シーズン18勝5敗で名実ともにエースとなった巨人の内海哲也(29)。ところが、FAでソフトバンクの昨年日本一の立て役者である杉内俊哉(31)が移籍。その座を脅かされているのだ。
「内海というすばらしいエースがいるので、彼に負けないようにやっていきたい」
昨年12月の巨人入団記者会見で、杉内は殊勝なセリフを残した。しかし、球団の期待は「エースナンバー18」を与えたことからもうかがえよう。
「杉内が年下の内海をあえて“エース”と呼んで立てたのは、外様の遠慮からでしょう。プライドの高い男ですから、自分が負けているとは思っていないはずです。昨シーズンまでの成績を考えれば『俺こそがエース』という自負もあるでしょうしね」(スポーツ紙デスク)
この両者、数字上の実績はほぼ互角と言っていい。杉内はプロ生活10年で、通算103勝。防御率は2・92。対する内海はプロ生活8年で通算80勝。防御率は3・11だ。投球スタイルも似ている。力でねじ伏せるのではなく、どちらも変化球でかわしていくタイプ。それだけに、甲乙つけがたく思えるが、野球解説者の江本孟紀氏はこう見立てる。
「ストレートの切れとピッチングのうまさは杉内のほうが勝っているでしょう。打者の打ち気をそらすのがうまい。内海は配球パターンが決まりきっていて、読まれてしまうことが多いですから」
杉内を語るうえで欠かせないのが奪三振だ。奪三振王に輝くこと2度。200個以上奪った年が4度もある。かつては、伸びのあるストレートとスライダーのコンビネーションで三振の山を築いたが、ここ数年はチェンジアップを有効に活用。江本氏が言うように、打者の打ち気をうまくそらして三振を奪っている。
この点に関しては、内海の数字は明らかに見劣りがする。200個以上三振を奪った年は一度もなく、最多は07年の180個。エースと呼ばれる投手としてはもの足りなさを感じさせる数字だが、前出・江本氏もこう指摘する。
「結局、内海に欠けているのはエースとしての存在感。何となく勝ち星はあげているけど印象が薄いんですよ。杉内、ダルビッシュ有(日本ハム)、田中将大(楽天)たちが投げている試合は、僕らも投手の目線で解説したくなります。でも、内海の場合は、たとえ打ち取っても『バッターが打ち損じましたね』と打者目線になってしまうんです。内海はタイプ的にはエースでなくて、ローテーション3番手投手ぐらいですね」
杉内の巨人移籍先が決まる前だが、内海はこんなコメントでライバル心をあらわにした。
「(杉内は)僕より実績もある。(開幕投手の)候補的には上になるかもしれないが、来年になれば横一線だと思っている」
前出・スポーツ紙デスクが解説する。
「杉内が4年で年俸20億円なのに対して、選手会長でもある自分は2億2000万円(金額は推定)。生え抜きの意地にかけても、開幕投手は死守したいでしょう」
原監督の性格上、波風が立つのを避けて、開幕は内海に任せるという声が強いが、“エース”の称号は杉内が奪取しそうだ。
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