「101回目のプロポーズ」という、フジテレビのかつての大ヒットドラマを覚えているだろうか。
浅野温子と武田鉄矢がW主演し、浅野は事故で亡くした恋人を忘れられないチェリスト、武田は99回のお見合いに全て失敗した、冴えないサラリーマン役だった。
視聴率は初回から20%超え。全12話の平均世帯視聴率は23.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、最終回は36.7%を記録した。武田の「僕は死にましぇ~ん!」という渾身のセリフは新語・流行語大賞の大衆部門で金賞を受賞している。
そして主題歌に起用されたCHAGE and ASKAの「SAY YES」は売り上げ280万枚以上。日本の音楽史に残る名曲となった。
1991年の月9枠で放送されたこのドラマ、実は「続編」がフジテレビの動画配信サービスFODで制作されるというのだ。タイトルは「102回目のプロポーズ」だと…。
今秋にもクランクインする予定で、舞台は前作から30年以上経った現代。主人公にキャスティングされたのは霜降り明星のせいやで、武田も出演するという。
気になるヒロインに内定したのは、東出昌大との不倫騒動を経て、昨年9月にNetflixで配信されるや大ブームを巻き起こした「極悪女王」で再ブレーク…といえばわかるだろう。唐田えりかである。
「101回目」はアジア圏でリメイクされているが、「102回目」に関しては、キャスティングからかなりの本気度がうかがえるという。ベテラン芸能記者が言う。
「FODでは1991年の月9枠の大ヒットドラマで、鈴木保奈美主演の『東京ラブストーリー』を2020年にリメイクして配信しました。ところが鈴木、織田裕二、江口洋介らオリジナル版のキャストは起用せず。織田の役を伊藤健太郎、鈴木の役を石橋静河という若手キャストで固めましたが、全く話題にならなかった。そこで『102回目』には武田を投入。前作の視聴者層も取り込めるでしょう」
とはいえ、そうなった背景には、フジテレビの苦境があるようで、
「6月の株主総会で、経営陣を刷新した新体制が発足する見込みです。業績回復のため、収益が伸び悩むFODのコンテンツ強化が大きな課題となっています」(放送担当記者)
正式発表が待たれる。
(高木光一)