社会
Posted on 2025年05月28日 05:58

江戸時代の「AKBセンター争い」男が群がった「笠森お仙VS柳屋お藤」日本一の美女決戦

2025年05月28日 05:58

 女性アイドルの世界ではしばしば、乃木坂46やAKB48などのセンター争いが話題になるが、それは今の時代に始まったわけではない。江戸時代、「明和の三美人」と呼ばれる女性がいた。その筆頭は笠森お仙で、江戸・谷中(現・台東区谷中7丁目)にある笠守稲荷境内の水茶屋で働いていた。今でいうメイド喫茶やキャバクラのNo.1というところだろう。

 とにかく美人で、明治時代まで子供たちの手毬歌にも歌われていたという。お仙が有名人になったのは、その美女ぶりを聞いて浮世絵に仕立てた絵師・鈴木春信と、お仙に惚れて通った戯作者・大田蜀山人によるものだった。

 そのお仙とセンターを争っていたのが、柳屋お藤だった。お藤は浅草の柳屋という店で楊枝を売っていた。この時代の楊枝は現代のものとは異なり、竹で作った歯ブラシのようなもので、江戸の人々はそれに塩を付けて歯を磨いていた。

 柳屋は浅草・雷門を入って浅草寺参道、仲見世にあったらしい。店の近くに大きな銀杏木があったことから銀杏お藤、銀杏娘とも呼ばれた。

 江戸の当時、浅草は日本一の盛り場であった。そこに笠守お仙と日本一を競う美女の柳屋お藤がいたため、江戸っ子たちは使いもしないのに、楊枝を買うことを口実に、柳屋に日参したという。いつの時代も、下心丸出しの男性陣の行動は同じということか。

 お仙は河竹黙阿弥の脚本によって芝居になり、浮世絵や小説に取り上げられたが、お藤も負けてはいなかった。当時の人気女形である2代目瀬川菊之丞が、明和6年(1769年)に上演された歌舞伎「容観浅間嶽」でお藤を演じている。これを浮世絵師・一筆斎文調が描いた作品が現存しているほどだ。

 大田蜀山人は「売飴土平伝」の中にある「阿仙阿藤優劣弁」でお仙を優位としながらも、お藤を「玉のような生娘とは此れ之を謂うか」と称賛している。

 お藤が柳屋で働いていた時期はごく短く、その後の詳細はわかっていない。なお、お仙、お藤とともに三大美人とされたのは、浅草・二十軒茶屋「蔦屋」の看板娘およしである。

(道嶋慶)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    政治
    2026年08月19日 21:00

    「激ヤセ」は芸能人によくある現象だが、北朝鮮でも大いに関心を集めている有名人がいる。金正恩総書記の娘、ジュエ氏だ。朝鮮中央通信は8月17日、金総書記が前日に平壌で行われた祖国解放81周年記念のサーカス公演や、水泳・飛び込み競技を観覧したと報...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年08月25日 12:00

    永野芽郁が女優としてのみならず、プロデューサーとしても勝負をかけるのは、「DMM TV」のオリジナルドラマ「ヒマチの嬢王」(今冬より独占配信)。茅原クレセの同名コミックが原作で、通称「ヒマチ」と呼ばれる鳥取県の歓楽街・朝日町を舞台に、歌舞伎...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年08月26日 20:00

    1999年の初演後、連続ドラマ5シリーズ、スペシャルドラマ5作品を放送した医療ドラマ「救命病棟24時」(フジテレビ系)が、13年ぶりに復活。6シリーズ目は10月12日スタートの月9での放送となる。江口洋介と松嶋菜々子のダブル主演となるが、2...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/8/18発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク