特撮少年の心をワシ掴みにした特撮ヒロインたち。恒例の1000人アンケートで一挙ランキングしたところ‥‥。
見事オールタイム特撮ヒロインランキング1位に輝いたのは「ウルトラセブン」のウルトラ警備隊の友里アンヌ隊員を演じたひし美ゆり子(77)だ。
アンヌ役には豊浦美子がキャスティングされていたが、東宝映画への出演オファーがあり、降板。セブン以前に豊浦とCMで共演していたひし美は、15年に“幻のアンヌ”とトークショーで共演を果たしている。
2位は「キカイダー01」のマリ役・志穂美悦子(69)が選ばれた。
当時、「JAC」(ジャパンアクションクラブ)に所属していた志穂美が演じたのは、女性型の人造人間ビジンダーの人間態であるマリ。
主人公キカイダー01を倒すために悪の組織・シャドウによって作られたマリのボディには小型水爆が内蔵されていた。与えられた任務はキカイダー01に近づき“自爆テロ”に巻き込むことだった。
またその小型水爆は胸のブラウスの第三ボタンが起爆装置となっていて、ボタンを外すと爆発する設定になっていた。
マリは第30話から登場した、いわゆる“番組テコ入れ”的なキャラクター。「胸のボタンを外すと爆発」という謎の設定に加えて、ムチムチの太ももが露出するミニスカートから繰り出されるキックのたびにスカートの中身が丸見えになっていた。
当時17歳の現役高校生だった志穂美には少々ハードな内容だったか。
3位はウルトラシリーズの看板娘・桜井浩子(79)が堂々のランクイン。「ウルトラQ」の毎日新報社会部のカメラマン・江戸川由利子、そして「ウルトラマン」ではフジ・アキコ隊員として活躍した。
フジ隊員と言えば「ウルトラマン」の第33話「禁じられた言葉」で、メフィラス星人に操られ、「巨大フジ隊員」となったことでその名を馳せる。現在、桜井は女優を続けながら円谷プロダクションでコーディネーターも務めている。
4位は「帰ってきたウルトラマン」の榊原るみ(74)が食い込んだ。
主人公・郷秀樹(団時朗)が働いていた自動車修理工場の経営者・坂田健(岸田森)の妹・アキ役を好演した。
ファンのトラウマになっているのが、郷の恋人であるアキが突然、ナックル星人に殺されてしまう第37話「ウルトラマン 夕陽に死す」。当時を知る芸能ライターは語る。
「何とも後味の悪い降板劇ですが、榊原には同時期に『気になる嫁さん』というドラマ主演のオファーが舞い込んだ。事務所としては脇役のウルトラマンより主演のほうがおいしいわけで。“殉職”はその懲罰の意味もあったとか。兄役の岸田森まで死んで降板させられたのは可哀そうでした」
ファンタジーの中にも時折こういった“大人の事情”が垣間見れるのも特撮ドラマの特徴である。
5位にはインタビューにも登場した「ウルトラマンティガ」のイルマ隊長こと高樹澪が躍り出た。
シングルマザーのイルマ隊長が大活躍するのが第3話「悪魔の預言」。GUTS隊長としてテレビのワイドショーに出演したり、キリエル人に捕らえられ、マンションの壁に貼り付けられるシーンもあった。
6位は「ウルトラマン80」で城野エミ隊員を演じた石田えり(64)。
エミ隊員は第43話「ウルトラの星から飛んで来た女戦士」で殉職する。「ウルトラに最後まで出演すると大成しない」というジンクスを聞かされていて、みずから降板を申し出たという、タフなエピソードを持つ。
石田は殉職した後も最終話にアンドロイド・エミとして登場。昨年「ウルトラマン80」のイベントに主演の長谷川初範と共演するなど、榊原と違い番組の降板は円満だったようだ。
7位は昭和・平成のゴジラシリーズに計4作品、「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」にも出演した水野久美(88)がレジェンドヒロインの貫禄を見せた。
「怪獣大戦争」では地球侵略を狙う「X星人」こと波川玲子を熱演。98年には波川玲子のフィギュアまで発売されているほど。
8位は「ウルトラマンティガ」でエースパイロットのレナ隊員を演じた吉本多香美(53)。ティガ人気を示したものだ。
第12話「深海からのSOS」ではワンピース型のハイレグ水着着用でイルカと戯れ、映画版「ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」でも同様、真っ赤なビキニ姿を披露している。
9位は「宇宙刑事ギャバン」のミミー役・叶和貴子が宇宙の彼方から駆けつけた。仮面ライダー、戦隊ものに続く第3のキャラクターとして打ち出された宇宙刑事シリーズだ。
BSでノーカット放送されていまだ絶大な人気のドラマ「天国と地獄の美女パノラマ島奇談」(82年)でヌードを披露した叶。同じ年に同局の子供向けの特撮ヒロインになるという、今では考えられないぶっ飛びキャスティングは脱帽ものだった。
オーラス10位は「超力戦隊オーレンジャー」のオーピンク役のさとう珠緒(52)が滑り込んだ。
放送当時は無名で、のちに「パンツが見えても気にするな」のキャッチフレーズでおなじみの「出動!ミニスカポリス」でブレイク。
その後はぶりっ子キャラにシフトし、30代の頃には「女が嫌いな女」アンケートで1位に選ばれるなど、話題に事欠かない。
今年オーレンジャーは30周年を迎え、ファンミーティングなどが盛んに行われている。
<11位以降は下記>
11位:朝加真由美(69)ウルトラマンタロウ 187票/12位:高田美和(78)大魔神172票/13位:林寛子(65)変身忍者 嵐 168票/14位:山田まりや(45)ウルトラマンダイナ 164票/15位:森永奈緒美(61)宇宙刑事シャイダー 151票/16位:松本若菜(41)仮面ライダー電王 138票/17位:飯豊まりえ(27)獣電戦隊キョウリュウジャー 129票/18位:吉木りさ(37)特命戦隊ゴーバスターズ 103票/19位:満島ひかり(39)ウルトラマンマックス 89票/20位:新川優愛(31)特命戦隊ゴーバスターズ 83票