サッカー・プレミアリーグ(イングランド)の全日程が終了し、各クラブが来季に向けて補強に動き出す中、放出のピンチを迎えているのは日本代表のDF冨安健洋だ。
2021年夏からビッグクラブのアーセナルに所属し、本職のセンターバックだけでなく、左右どちらのサイドバックでもハイレベルなプレーを展開した。
しかしいずれも、試合に出場すればの話だ。冨安=ケガのイメージがつくほど、ハムストリングや膝を痛めては、長期戦線離脱でリハビリ生活の日々を送った。特に今季はリーグ戦の出場時間がわずか6分。
冨安をはじめ、ディフェンスラインのケガ人が続出したことで、アーセナルはリーグ戦とチャンピオンズリーグで、あと一歩のところで優勝を逃した。それだけに、守備陣の補強は優先事項だ。英メディアでは真っ先に、放出候補として冨安の名前が挙げられている。
2026年北中米ワールドカップ出場を目指しているだけに、新天地で心機一転を図った方がいい、という声も聞こえてくる。とはいえ、そんなことも言っていられる状況ではないようで…。サッカーライターが厳しい状況を解説する。
「アーセナルとの契約期間を1年残しているため、新しい所属クラブが冨安を獲得する時には移籍金が発生します。そう安くない金額が必要になる上、獲れたとしても常に負傷リスクがつきまとうのは必至。よほど冨安を気に入っている新監督がいれば話は別ですが、都落ちの中堅クラブですら買い手不在で、売却プランが進みそうにないんです」
こうなったら意地でも残留して、アーセナルで大暴れする姿を見せるしか…。
(風吹啓太)