「ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間」(新潮社)。7月18日に発売されるこの書籍の一部が、新潮社のサイトで公開されている。これが物議を醸しているのだ。
元ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)社長の藤島ジュリー景子氏が、作家の早見和真氏に半生を語ったもので、ジャニー喜多川氏の性加害問題に対処した当事者として、真実を語るというフレコミだ。ところが…。
「ジュリー氏の言い分が垂れ流され、自身がプロデュースした嵐のメンバーとの美談や、自分や娘がいかにつらい境遇にあったかなど、世間の共感を呼ぶことができない部分しか公開されていません。あの内容では批判が巻き起こるのも仕方ないでしょう」(芸能記者)
2023年5月14日、ジュリー氏がジャニー喜多川氏の性加害を謝罪する動画が公開されたが、
「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」
と発言。まるで人ごとのような感じだった。
その後の9月7日の会見では、ジャニーズ事務所社長を引責辞任したと発表したが、そこでも真摯に謝罪することはなかった。
そして今、ジュリー氏の「謝罪業務」をめぐり、裁判沙汰になっていたと、「週刊文春」が報じている。
ジャニー氏の問題で騒動に発展した際、裏でジュリー氏をバックアップしていたのが、大手広告代理店「サニーサイドアップグループ(SSU)」代表取締役社長の次原悦子氏であることは、すでに報じられている。その次原氏が、SSUの元社員に訴えられていたというのだ。
コトの発端は、元社員がジャニー氏の問題に専念するため、SSUを退社したことにある。次原氏が役員になっている会社から業務委託を受ける形で、ジャニーズ事務所内で働くことになったという。
主な仕事は、ジュリー氏に代わっての「謝罪」。元社員は次原氏から、2023年4月から6月までの3カ月で、税込み2574万円の報酬を約束されていたにもかかわらず、後に振り込まれたのは682万円のみ。元社員はこれを返金し、裁判所に訴えたという。
社員の請求額は約2590万円。今年1月に出た判決は、ほぼ全額の2574万円の支払いを命じた。
ジュリー氏は誠意ある謝罪をしなかったどころか、謝罪業務すら他人に丸投げだったことが明らかになった。もはや何を言っても、説得力はなさそうだ。
(高木光一)