「超人」という言葉では言い表せないほどの、伝説級の大活躍を見せているのは、ドジャースの大谷翔平だ。6月27日、デンバーでのロッキーズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、28号ソロを放った。ナショナル・リーグの本塁打王争いで、ダイヤモンドバックスのエウヘニオ・スアレスに3本差をつけてトップ独走。もはや誰にも止められない。
6月に入ってやや調子を落とし、ロバーツ監督が6月22日に「彼は少し苦しんでいる。少し無理に振りにいっている」と語っていたのだが、全く心配無用であった。
投打の二刀流復活で、確かにバッティングが一時、崩れていたが、短期間で修整。現地メディアや監督から心配や批判的な声が出始めたところで大爆発するのはいつものことで、そうした声をバネにしている節すらある。
オールスターゲームのファン投票ではナ・リーグ最多の396万7668票で、5年連続5度目の出場が決定。6月29日のロイヤルズ戦では先発登板が予定されている。
「過去の2度の登板ではいずれも1イニングにとどまっていますが、3度目の登板では2イニングを投げる可能性があります。ただ、慎重なリハビリ登板ゆえ、スターターとして5イニングを投げるまでには、もう少し時間がかかりそうです。ドジャース球団フロントには、大谷を抑え投手として起用したい、という思惑がある。万全になれば、秋のワールドシリーズなど短期決戦を見据えて、クローザーを任されるかもしれません。もちろん、大谷の意向にもよりますね。本人が『OK』と言わなければ実現はしませんが…」(現地ジャーナリスト)
充実の戦力を誇るドジャースは唯一、リリーフ陣が弱いと言われる。今年限定のウルトラCで、「クローザー大谷」はあるか。
(田中晃)