「大谷翔平と鈴木誠也」…この2人の「共闘」はぜひ見てみたいのだが…。
メジャーリーグの今年のオールスターゲームは現地時間7月15日、ブレーブスの本拠地「トゥルーイスト・パーク」で開催される。6月23日に公開されたファン投票の中間発表で、ドジャース・大谷翔平がナ・リーグ全体のトップ投票数を得たが、「なんとかならないか」と思うのが、カブスの鈴木誠也だ。
6月25日のカージナルス戦では、21号3ランを含む5打数3安打3打点と大暴れ。計67打点で、打点王争いのトップタイに躍り出た。
鈴木のメジャーリーグでのシーズン最多本塁打数は昨年の21本だから、球宴前の前半戦79試合で自己ベストを上回ったことになる。打点王の初タイトル奪取にも期待が膨らむが、鈴木が所属するカブスは、ドジャースと同じナ・リーグに所属する。ポジションも大谷と同じDHなので、鈴木の球宴出場はかなり厳しいと言わざるをえない。
ファン投票の中間発表では、大谷への投票数は252万1718票。鈴木は64万1687票で3位につけているが、4倍も離されていることになる。大谷と鈴木の間にいる2位のラファエル・デバース(110万3085票、ジャイアンツ)は、全国区の人気選手だ。
ファン投票以外にも、球宴に出場する手段はある。メジャーリーグの球宴にも選手間投票があり、コミッショナー選考による推薦制度も設けられている。だが、
「後半戦で調子を落とす選手がいて、その原因を突きとめていくと、球宴出場による疲労が挙げられます。ホームランダービーでのフルスイングで本来の打撃フォームを崩してしまった、という話もよく聞かれますね」(メジャーリーグ関係者)
現時点でのナ・リーグの打点王争いは鈴木が67で1位、大谷は51で15位となっている。本塁打王争いでは大谷が27本でトップ、鈴木は5位の21本だ。球宴をリフレッシュ休暇に充てれば、タイトルに近づくことができる、かもしれない。2人の共演は確かに見たい。だが「落選」であっても、前向きに捉えるべきだろう。
(飯山満/スポーツライター)