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記事全文を読む→ささきいさお「テレビの放送が半年で打ち切りに」/テリー伊藤対談(3)
テリー ただの高校生がアッという間に映画の主役って、ご自身ではどう捉えていたんですか。
ささき 演技が好きなわけじゃないし、歌もそれほどだったので、何となくやってたという。後で考えればそれがダメだったんですけどね。
テリー そうなんだ。でも、芸能人としてはすごく順調だったわけじゃないですか。
ささき でも、それも1年ぐらいですね。松竹の方針が変わって「ヌーヴェルヴァーグの役者はあんまり使いたくない」っていうことになって。それで、また歌のプロダクションに戻って。
テリー また歌手に戻ることになったんですね。
ささき そうです。それでプレスリーの曲を何曲か歌ったんですけど、全然鳴かず飛ばずでね。ある時レコーディングして帰ってきて、自分の歌を聴いたらあまりにもヘタでビックリしたんです。その頃テープレコーダーって普及してなかったから、自分の歌を聴くチャンスってなかったでしょう。それを初めて聴いたら「こんなにヘタクソだったのか!」って。それで、「これは勉強し直さなきゃダメだな」と思っていたら、だんだん人気も仕事もなくなってきたんですね。
テリー あらら。
ささき その時にミュージカルのお話があったもんですから、「じゃあ、やってみようか」って何本かやった時に、島田歌穂さんのお父さんで、島田敬穂さんという方が歌を教えていて。「ささき君もおいでよ」って言ってくれて、発声の基礎から全部習ったんです。それで30歳ぐらいから声がちゃんと出るようになって。それがよかったんでしょうね。
テリー じゃあ、その頃はもうお芝居というのは。
ささき やっぱり、やっていると「自分には芝居のセンスがないんだ」って何となくわかってくるじゃないですか。だから、たまたま入った吹き替えの仕事とかをやったぐらいですね。
テリー それがプレスリー主演の「燃える平原児」?
ささき そうですね。「和製プレスリーなんだからエルヴィスの吹き替えやってみない?」っていう。それで、やってみたら評判よかったんですよね。それから、声優の仕事が増えていったので、しばらくフリーで声優の仕事だけやっていたんです。そんなにしょっちゅう仕事があるわけじゃないんですけど、電話が来ると「はいはい」って言って。
テリー そんな時期があったんですね。
ささき そしたら、そのうち「漫画の声をやってみないか」って言われて。その頃「アニメ」なんて言い方はないですから。
テリー 「テレビ漫画」ですよね。
ささき そうそう(笑)。それで「科学忍者隊ガッチャマン」の「コンドルのジョー」という役をやって。それも人気があって2年半ぐらい続いたんです。それで、その時の忘年会で、みんなで子門真人さんが歌ってた「ガッチャマン」の主題歌を歌ったんですね。そしたら2週間後ぐらいに「プロデューサーが会いたがっている」というので話を聞いたら、その頃アニメ主題歌を歌う人があまりいないので、「ささきさん歌ってみませんか?」と。それで、歌ったのが「新造人間キャシャーン」。そしたら、それも評判よくて、半年後ぐらいにコロムビアから「これも歌ってくれ、あれも歌ってくれ」と言われて、その中に「宇宙戦艦ヤマト」が紛れ込んでいたんです。
テリー おおっ!! もうささきさんにとっては宝物みたいな歌ですよね。
ささき 今はそうですね。でも、最初は全然ヒットしなかったんですよ。テレビの放送が半年で打ち切りになって。それから2年後ぐらいに劇場映画になった時に、夏休みに上映したら徹夜の行列ができたんです。
テリー 当時は「ヤマト」を映画館で見るのがホント大変でしたよね。
ささき すごかったですね。そこから僕の人生もガラッと変わって。ものすごく忙しくなりました。
ゲスト:ささきいさお 1942年、東京都生まれ。1960年、エルヴィス・プレスリーの日本語カバー曲でデビュー。歌手業と並行して俳優活動も始め、同年、大島渚監督の映画「太陽の墓場」に出演するなど、多くの松竹ヌーヴェルヴァーグ作品に出演。1968年、プレスリーの主演映画「燃える平原児」の吹き替えを機に声優業も開始。1972年、「科学忍者隊ガッチャマン」でアニメ声優デビュー。翌年、「新造人間キャシャーン」の主題歌を担当。以降、多くのアニメ・特撮作品の主題歌などを担当し、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」の主題歌はミリオンセラーを記録した。7月16日、「ささきいさお デビュー65周年記念ベストコレクション」発売。7月20日、「ささきいさおデビュー65周年記念~仲間と祝う復活祭~」をZepp Haneda(東京)で開催。
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