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記事全文を読む→「20年間墓地に住み続けた不思議な猫」は埋葬の参列者に寄り添い死者の魂をあの世に送り出していた
昔から東京・谷中界隈には野良猫が多いとされ、その多くが谷中霊園に住みついていると言われてきた。「谷中銀座」には七福神ならぬ「七福猫」と呼ばれる7匹の木彫りの猫が鎮座し、観光客を出迎えているが、谷中に限らず墓地に猫が住みつくというのは、世界でも珍しいことではないという。
イギリスにあるガーンジー島の聖サンプソン教会の墓地。ここで20年にわたり、墓地を訪れる人々の悲しみを癒やしてきた猫がいる。といっても、バーニーなる猫はこの墓地で生まれたわけではなく、もともとは墓地の隣家で飼われていた。
しかし3歳の時に、隣家の住人が2キロほど離れた場所に引っ越すことに。もちろん家人とともにバーニーも新しい家に移ったのだが、どういうわけか毎日、墓地に戻ってきては終日、そこで過ごすようになったという。
そればかりではない。バーニーは墓地で埋葬がある時には必ず、参列者に寄り添うかのように周りを歩き回り、参列者が墓石の前に花を置くと、それに合わせて前足で墓石を撫でるなどして、人々の悲しみを癒やしてきた。
そんなバーニーが老衰のため、世を去った。2016年2月だった。バーニーの死は地元紙で大きく報じられ、数百人の人々から追悼メッセージが寄せられた。
バーニーが眠る場所には、名前が記されたプレートとベンチが置かれているが、歴史学者によると、猫が頻繁に墓地を訪れるのには、特別な理由が考えられるという。
「実は古代エジプトでは、猫は毒ヘビを退治してファラオを守る太陽神ラーとして崇めてきた歴史があり、残された壁画などにも、猫が人間とともに死後の世界に向かう姿が多く描かれています。世界各地には猫と死者にまつわる民間伝承が残されており、フィンランドの神話には、亡くなった人間の魂をあの世へ導くのが猫である、というものがある。つまり猫が墓地を好むのは、ただ単に静かな環境で日光浴をしたい、ということではなく、他に何か深い意味があるかもしれない、ということです」
もしかしたらバーニーは、人間の魂を無事にあの世に送るための、手助けしていたのではないか。
(灯倫太郎)
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