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記事全文を読む→NHK「あんぱん」に自分を登場させた脚本家・中園ミホの「自慢」に辟易したら「笑点」山田雅人の「やなせたかし物語」がスゴくて…
NHK朝の連続テレビ小説「あんぱん」の放送が、今週を含めて残り3週となった。正直言って「ようやく終わるか」といった感じだ。
事前にアナウンスされた豪華出演者たちの顔ぶれと、なによりも国民的人気キャラクター「アンパンマン」の生みの親、やなせたかし氏と妻・小松暢さんをモデルにしたストーリーとのことで、始まる前は大きな期待を持っていた。
実際に放送が開始されると、朝ドラのお約束、主人公の幼年期を演じた子役の愛らしさと達者な芝居のおかげで、早くも「名作」の予感を覚えるように。その後も阿部サダヲや竹野内豊らの味わい深い演技と、のちの「アンパンマン」誕生への伏線となるような名ゼリフの数々に心を震わされ、役柄や役名に散りばめられた「アンパンマン」のキャラクターのモチーフ探しに躍起になって楽しんでいたはいたが…。
ところが戦後パートあたりから、徐々にその熱が冷めてしまい、ここ1、2カ月は急に月日が何年も飛んだり、そうかと思うと、のぶの妹たちのサイドストーリーに重きを置きすぎて、メインの物語が遅々として進まなかったり。しかもその妹を演じる河合優実と原菜乃華がどちらも魅力的だから、ヒロイン・のぶの今田美桜がすっかり霞んでしまう。結局、お前は何がしたいんかい? 今ではすっかり、のぶが苦手になった。
主軸となるのが「アンパンマン」誕生までの話なのに、主人公をやなせ氏ではなく妻にしたことや、「嵩とのぶが幼馴染み」という設定が、ストーリーが進むにつれて足枷になっているようにしか思えない。
もちろんこれは、あくまでも「やなせ氏と彼の妻の人生をモデルにした物語」であって、「史実そのまま」ではないことなど重々承知の上だ。
とはいえ、たとえやなせ氏と文通していたというのが事実だったとしても、ヒロインの幼少期の子役(永瀬ゆずな)を再登場させて自らの幼少期を演じさせ、さらに「私のひと言がやなせさんに『アンパンマン』を書かせる一端を担った」とでも言いたげな、中園ミホの脚本には辟易とする。そんなものは、自身をヒロインにした朝ドラ「ミホちゃん」でやってくれ、という話だ。
というわけで、そんな不満ばかりが募る中、9月7日の「笑点」(日本テレビ系)の演芸コーナーに、スポーツ選手や著名人の伝記を語る「かたり」と称される話芸を披露する、山田雅人が出演。山田は2024年6月2日の同コーナーにも出演し、「長嶋茂雄物語」を展開。今年6月3日にミスターが死去した直後の、6月8日の「笑点」で、その映像が再編集版として使われていたのは記憶に新しいところだ。
その山田が今回、披露したのが「やなせたかし物語」だった。春風亭昇太から「徹底した取材と、独特の語り口で構成する『かたり』で披露してくれます」と紹介された山田によって語られた「やなせたかし物語」は、時間にしておよそ7分弱。そりゃ、約半年にわたって放送する朝ドラに比べれば、ハードコアパンクか、というほどの短さだ。
とはいえ、無駄を省きソリッドに仕上げながらも、しっかりと感情を移入させる山田の「かたり」に、すっかり飲み込まれてしまった。「これでいい。これがいい」と「孤独のグルメ」の五郎さんではないが、納得の芸だった。
(堀江南/テレビソムリエ)
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