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記事全文を読む→徳光和夫「長嶋さんは監督になっても走り込んでいた」/テリー伊藤対談(2)
テリー 今のお話を伺ってビックリしたのは、実は僕も長嶋さんが解任された翌日に「スポーツ報知」を取るのをやめてるんですよ。だから、もし僕が長嶋さんだったら、次の日、日本テレビを見てないですよね。
徳光 ああ、そうか。
テリー それがちゃんと見ていて、電話するという。
徳光 そうだね。そういうところが、もしかしたらミスターかもしれないね。
テリー ほんとにそう思いますね。徳光さんからご覧になって、改めてミスターはどんな人だったんですか。
徳光 世間でよく言われているように、天然でおもしろい人だし、そういうシーンに遭ったこともありますけれども、そういう伝説って、せんだみつおちゃんなんかが多分に脚色して話してることが多いと思うんですよね。
テリー 都市伝説的な感じでね。
徳光 そうですね。
テリー 何なんですかね、長嶋茂雄という人は。
徳光 これは僕のまったくの推測なんですけども。長嶋さんは6月3日に亡くなったでしょう。お父さんが実は6月2日に亡くなってるんですよ。
テリー へぇ。
徳光 それで、だいぶ前に長嶋さんから「巨人軍に入る以上は一流選手になれと親父に言われて。それが遺言だった」って聞いていたんですよ。そのことが頭の中にずっとあって、その後の長嶋茂雄の道しるべになったんじゃないかと思うんですよね。
テリー なるほど。
徳光 例えば、長嶋茂雄を後楽園球場で一度しか見ることができなかった人がいるかもしれない。そうしたら「よく打つけれども三振もすげぇぞ。ヘルメットが落ちるんだ」っていう。そういったようなことは、親父さんの遺言を実現するために、長嶋さんなりに考えたことなんじゃないかと思うんですよね。
テリー ちゃんと落ちるように大きめのヘルメットを被ってね。
徳光 だから、歌舞伎をご贔屓の方と観に行った時に「汐汲」っていう踊りの右手の仕草を見て、「これは使える」って思われたんですよね。それで一塁にスローイングする時にサーって(手のひらをひらひらと動かす)じゃないですか。あれは「汐汲」の流れだと。そういうところからも持ってくるわけですよね。
テリー おもしろいなぁ。
徳光 だから、ショートの広岡(達朗)さんのボールを捕るなんていうのは当たり前なわけですよ。セカンドの土屋(正孝)さんの前まで行ったわけですから。そのことを長嶋さんに「セカンドゴロを3つ捕りましたよね」って言ったら、ウフフって笑って、「ファーストゴロは2回捕りましたよ」って言ってましたけれども(笑)。
テリー アハハハハハ!
徳光 それはたぶんバントシフトで、一塁手が出てくる前にパッと捕っちゃったんじゃないかなと思うんだけどね。そういうのは、つまり全部、「どうすれば一流の選手になれるか」っていうお父さんの遺言を全まっとうするためだったんじゃないかと思うんですよ。
テリー ずっとスーパースターでいなきゃいけない人だったから。
徳光 それで言うと、現役を引退された後の長嶋さんは多摩川を走り込んでたわけですね。監督でそんなことする人いませんよ。じゃあ何でやるのかと言えば、長嶋茂雄である以上、洋服のサイズが変わってはいけない。監督であろうと、ユニフォームを着たら現役時代と同じ形の長嶋茂雄じゃなければいけないと。
テリー そうですよね。
徳光 それともうひとつはですね、長嶋さんって胴上げされた時に体がVサインになるわけですよ。どの監督も胴上げされる時はまっ平なんですけれども。
テリー 上がった瞬間にグッと腹筋してるんですね。
徳光 そう、腹筋してるんですよ。だから長嶋さんはキュッと足が上がってる。写真を見るとよくわかりますよ。つまり、それがランニングにつながるし、「常に一流でいなければいけない」と考えていたんだと思います。
テリー すごいですよね。
徳光 これを長嶋さんに言ったら否定も肯定もされませんでしたけれども、うなずいてましたので、僕はきっとそうなんだろうと思ってますね。
ゲスト:徳光和夫(とくみつ・かずお)1941年、東京都生まれ。立教大学卒業後の1963年、日本テレビ入社。プロレス中継をはじめ、「うわさのチャンネル」「紅白歌のベストテン」などに出演。特に1979年3月スタートの「ズームイン!!朝! 」では総合司会を9年間務め、同局の顔に。1989年、フリーアナウンサーに転身。「24時間テレビ」や「世界ウルルン滞在記」(毎日放送・TBS系)など多くの人気番組で司会を務めた。現在は「路線バスで寄り道の旅」(テレビ朝日系)、「徳光和夫の名曲にっぽん」(BSテレ東)、「プロ野球 レジェン堂」(BSフジ)、「徳光和夫 とくモリ! 歌謡サタデー」(ニッポン放送)、YouTube「人生ジャイアンツ」(日テレジータス公式)などにレギュラー出演中。
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