社会
Posted on 2025年10月11日 18:01

東声会トップと弘道会最高幹部が「兄舎弟盃」を交わした!(2)山口組と東声会の連携は古く…

2025年10月11日 18:01

 東声会は第二次世界大戦終戦直後の混乱期に、愚連隊グループを糾合した町井久之初代によって創設された。数々の関東の博徒組織と抗争を繰り広げ、急激に組織を拡大。最盛期の勢力は、東京都内はもとより、千葉や横浜など関東一円に及び、さらには大阪、名古屋、沖縄など全国にまで広がった。

 山口組との縁が結ばれたのは、東声会が勢力伸長中の63年のこと。町井初代と山口組中興の祖である田岡一雄三代目が、「右翼の巨頭」「政財界のフィクサー」と呼ばれた児玉誉士夫の仲介により、兄舎弟盃を交わしたのだ。

「世紀の盃とも呼ばれたこの縁組みは、町井初代の後ろ盾となり東西ヤクザの大同団結を目論む児玉と、東京進出の足がかりを狙った田岡三代目、新興組織として他組織や当局に激しくマークされ、山口組との縁でそれらを牽制したい町井初代という、三方に政治的意味合いが隠された盃でした。ですが、翌年から警察当局による第一次頂上作戦が本格化し、東声会も他団体同様、一時的に解散を余儀なくされます」(ジャーナリスト)

 その後、66年に東声会は「東亜友愛事業組合」と改称し、山口組とは距離を置く関東組織の親睦会「関東二十日会」にも所属してきたが、山口組との親密さは維持され続けている。

 好例が、六代目山口組と早野会長の先代・金海芳雄会長との、肝胆相照らした関係だろう。

 05年に司組長が就任し、六代目山口組体制が発足した際、当時「東亜会」と改称され、二代目を務めていた金海会長は、司組長を自身の後見に迎え、さらに関係強化を進めた。16年に早野会長に代を譲ってからは、自身は総裁として高所から見守る形が取られていた。

 その金海会長が18年に亡くなる。当時、府中刑務所で服役中だった髙山清司相談役は、19年10月の出所後、ひと月も空けずに極秘上京する。訪れたのは、金海会長の遺骨が分骨された東声会の慰霊碑が建てられている、都内のとある寺院だった。

「上京の目的自体は、自身の出所祝いで名古屋を訪問した組織への返礼でしたが、いの一番に慰霊碑と、同寺院に眠る町井初代の墓所の前で手を合わせました。墓参は髙山相談役の強い希望によるもので、この後、港区の東声会本部で早野会長と会談も持っています」(ジャーナリスト)

 司組長は東声会を後見してすぐに長期服役に入っただけに、髙山相談役が若頭として六代目山口組を先導してきた時期、金海会長と結んだ交誼がよほど緊密だったことの証だろう。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/10/7発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク