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記事全文を読む→優勝は「損」なのか?球団幹部が口にできないプロ野球の裏事情
プロ野球の場合、選手や監督・コーチにとっての目標は優勝だが、すべての球団のフロントが優勝を望んでいるとは限らない。もちろん、それを公言することはないが、リーグ優勝や日本一にはデメリットもあるからだ。
成績好調なら例年以上の観客動員やグッズ売り上げ増が見込め、さらにクライマックスシリーズに日本シリーズとポストシーズンの主催試合で球団としても増収が期待できる。だが、それ以上に出費もかさむという。
「まずシーズン終了後の優勝旅行は球団の負担となり、ハワイの場合だと費用は平均2億円前後。さらに優勝するようなシーズンだと成績好調な選手が多いため、総年棒が大幅に増えることになります」(スポーツ紙記者)
実際、昭和40年代に阪神のエースとして活躍した江夏豊氏は、この試合で勝てば優勝という73年10月20日の中日戦の前日、球団幹部から「勝ってくれるな」、「勝つと金がかかるから」と言われたことを自伝『左腕の誇り』(新潮社)の中で綴っている。
「この年のセ・リーグは、1~6位までわずか6.5ゲーム差とプロ野球史上稀に見る大混戦のシーズンでした。しかし、終わってみれば阪神は終盤の2試合を落とし、最終順位は2位と当時のフロントの思惑通りとなっています」(同)
さすがに現在はフロントがこんな“お願い”を選手にすることはないようだが、チームの予算には限りがあり、全球団が潤沢な資金力を持っているわけではない。
「例えば、中日は13年以降、1シーズンを除いてBクラスが続いていますが、今シーズンの観客動員数は過去最多となる252万832人を記録しています。しかも、選手の総年棒はNPBワーストの12位。皮肉にもビジネスとして考えた場合、理想的な状況ともいえます」(同)
成績が低迷してもスタンドが埋まるのは球団側の営業努力もあるだろう。だが、すべてはファンあってこそ。プロスポーツのチームである以上、彼らに報いるためにも優勝という最高の結果で応えてほしいところだが…。
(滝川与一)
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