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記事全文を読む→プロ野球「オンオフ秘録遺産」90年〈1試合最多与四球「16」の日本新記録樹立〉
321111313‥‥9個並んだ数字を全部足すと「16」。これはプロ野球の新記録の数字だ。
1994年7月1日、西武球場での西武対近鉄(現オリックス)12回戦、近鉄のエース・野茂英雄が作った1試合最多与四球数である。
92年に同じ西武球場で、日本タイ記録となる14与四死球を記録しており、この日は2個増やしての更新となった。
しかも、毎回四球も新記録だった。1試合で継投による与四球数は「17」が最高だったが、1人で16は史上初だった。
近 0 0 2 0 0 1 2 0 3=8
西 2 0 0 0 0 0 0 0 1=3
驚くことに、野茂は191球を投げて、打線の援護もあり完投勝ち。4連勝で7勝目をマークした。
球審の中村稔が「ボール」のコールをすること105回。投球数の半分以上がボールだった。
波乱のスタートだった。1回裏、先頭の辻発彦に安打で出塁されると、2番・笘篠誠治が送って1死二塁。3番・佐々木誠が先制の二塁打で1点を失った。
なお4番・清原和博、5番のマイク・パグリアルーロに四球で満塁。そして、6番・石毛宏典にも押し出しの四球だった。
140キロ台のズバッ(真っすぐ)と、落差の大きいストン(フォーク)が思うように決まらない。
1死満塁の状況は続く。ここで7番・田辺徳雄を併殺に打ち取って、ピンチをようやく脱した。
2回から6回まで西武打線に1安打しか許していないが、7人に出塁されている。すべてが四球の走者である。
近鉄は3回、ラルフ・ブライアントが同点の2ラン。6回にはリー・スチーブンスが勝ち越し打、9回には石井浩郎の2ランで試合を決めた。
さて、野茂だ。8回まで13四球。9回は1死二塁からパグリアルーロを四球で歩かせてタイ記録に。続く石毛にも四球で新記録、植田幸弘には押し出しの四球で16個となった。
最後は垣内哲也を遊直に仕留めたが、この回、25球のうちストライクのコールはわずか3球だった。
3時間35分の「野茂劇場」が終わった。この年、野茂は球宴のファン投票でパ・リーグ投手部門1位だった。
「自分のボールを投げることができなかったが、ファン投票でたくさんの人がボクに投票してくれています。1人1人に考えて投げました。必死でした」
フラフラになりながら、試合を振り返った。16四球に関しては、前を見据えて言った。
「もちろん納得はしていません。次はそうならないようにします」
現役時代に無四球完投を78試合記録している、監督の鈴木啓示はこう評した。
「他の投手にはマネできん投球や。四球を出して3失点。野茂らしい」
だが、特筆すべきは、野茂がこの時点で1試合17奪三振の史上2人目となるタイ記録の持ち主だったことである。
それも、達成したのは新人時代だ。90年4月29日、西宮球場でのオリックス対近鉄5回戦、「新ドクターK」が誕生した。
近 0 0 5 2 4 2 0 0 2=15
オ 0 0 1 1 0 0 0 0 0=2
1回に本西厚博からフォークで初三振を奪うと、6回に門田博光から10個目の三振を記録した。
オリックスが誇る強力打線の主軸たちを手玉に取った。石嶺和彦、藤井康雄、高橋智、松永浩美…9回には熊野輝光、弓岡敬二郎、福原峰夫のバットが空を切った。
「フォークがよかったので、真っすぐでストライクを取りフォークで勝負した。三振のことは考えていなかった」
62年に阪急・足立光宏が南海戦でマークして以来28年ぶりのタイ記録だった。打線も6本塁打で2ケタ得点を挙げて、ルーキーの記録を後押しした。
野茂は底なしのスタミナを備え、ワインドアップから体を大きくひねり、打者に背中を見せる独特のトルネード投法で旋風を巻き起こした。
真っすぐは重く、威力があった。フォークは鋭く落ちる。90年の入団以来、93年まで4年連続で最多勝と最多奪三振を記録した。
90年には、当時のプロ野球記録となる5試合連続2ケタ奪三振を達成した。
だが、同時に制球難が同居していた。与四球も4年連続でリーグ最多だった。92年の1イニング最多連続与四球5、93年の148与四球はともにパ・リーグ記録だ。
三振を奪いながらも、平気な様子で四球を出す。それでも打者を封じる。
3者連続四球から3者連続三振という、規格外の投球を見せたこともあった。
三振か四球か。力対力の勝負を挑んだ。
16与四球は、その勝負心が生んだ記録でもあった。
「次はそうならないように‥‥」
この言葉通り、野茂は高い修正力を見せた。
7日後の7月8日、ナゴヤ球場での近鉄対西武15回戦、野茂は8回を132球、被安打5で2失点。与四球はわずか2で、8勝目を挙げた。
涼しい顔で話した。
「いいリズムで投げることを考えました」
だが7月15日のオリックス戦に先発し、右肩に痛みを訴えて、このシーズン最短の2回で降板した。
8月からは戦線を離脱した。結果として、7月8日の8勝目が日本最後の勝ち星となった。近鉄在籍5年。139試合に登板し、78勝46敗の成績を残した。
翌95年に海を渡り、メジャーで大活躍したのはご存じの通りである。
なお、現在の奪三振記録は95年のオリックス・野田浩司と22年のロッテ・佐々木朗希(現ドジャース)の「19」である。
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