猪狩雷太

スポーツ
Posted on 2025年12月21日 06:00

1963年12月26日、年の瀬が迫った日の夕刻、大阪梅田の阪神電鉄本社は報道陣でごった返していた。プロ野球史上、今後も語り継がれるであろう、阪神の大エース・小山正明と大毎(現ロッテ)の主砲・山内一弘とのトレード発表である。ネームバリューやト...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年12月14日 06:00

「1粒で2度おいしい」とはまさにこのことだ。同一試合で「勝ち投手」と「セーブ投手」を独り占めにした男がいた。日本ハムの高橋直樹である。この珍記録は、91年に及ぶ日本のプロ野球史上唯一のものである。1974年8月18日、日生球場での近鉄(現オ...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年11月30日 06:00

どんなに偉大な投手でも、シーズンでは何度か負けるものだ。だが、ただの一度も負けなかった投手がいる。レギュラーシーズンを24勝無敗1セーブで終えたのだ。2013年、プロ7年目の楽天・田中将大(現巨人)である。9月13日、Kスタ宮城での楽天対オ...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年11月23日 06:00

広島の左腕・川口和久がガッツポーズを作ると、指揮官・古葉竹識が満面の笑みで出迎え、握手を交わした。1984年10月27日、後楽園球場で行われた広島対ボルチモア・オリオールズの「日米親善野球」第1戦で、川口が1‒0の完封勝利を飾った。オ 0 ...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年11月16日 06:00

それは今なお、1950年から始まった日本シリーズ(当初は日本ワールド・シリーズの呼称)において、「危険球退場」を除くとたった一度の退場劇として残っている。69年10月30日、後楽園球場での巨人対阪急(現オリックス)第4戦だった。阪 0 1 ...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年11月02日 06:00

「ああっ、なんてこった‥‥!」中日監督・近藤貞雄の怒りが一瞬にして沸点に達した。だが、ここは落ち着くしかなかった。その怒りは持って行き場がなかった。日本シリーズの行方を決めた。いまだにこう語り継がれる「珍事件」は1982年10月28日、西武...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年10月12日 06:00

321111313‥‥9個並んだ数字を全部足すと「16」。これはプロ野球の新記録の数字だ。1994年7月1日、西武球場での西武対近鉄(現オリックス)12回戦、近鉄のエース・野茂英雄が作った1試合最多与四球数である。92年に同じ西武球場で、日...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年10月05日 06:00

一塁でリードを取った福本豊に、野崎恒男は牽制球を繰り返し続けた。1度、2度、3度‥‥7度、福本の集中心をかき乱すのが狙いだ。打席の住友平の3球目、福本は風を切って飛び出した。「ゴー、ゴー!」と叫んでいた1万8000人のファンがその背中を追っ...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年09月21日 06:00

近鉄、いや日本球界の左腕エース・鈴木啓示にとって、1984年は最も脚光を浴びたメモリアルイヤーとなった。9月1日、大阪球場での南海(現ソフトバンク)対近鉄の第22回戦。2回裏無走者、早くも“ヤマ場”が訪れた。鈴木が史上4人目の3...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年09月07日 06:00

1972年10月15日、西宮球場での阪急(現オリックス)対ロッテ26回戦はシーズン最終戦である。今、筋書きのない本塁打王争いがフィナーレを迎えようとしていた。4回、打席に立った長池徳二(のちに徳士に改名)は落ち着き払っていた。マウンドには八...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年08月31日 06:00

広島市民球場のスタンドが雨で濡れていた。上空には再び、泣き出しそうな黒い雲が広がっていた。だが、9回表のマウンドに立った広島の右腕・外木場義郎、23歳が憂鬱な曇り空を吹き飛ばそうとしていた。完全試合まであと3人と迫っていたのだ。1968年9...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年08月24日 06:00

近鉄バファローズの悲願を乗せた打球が右翼席、それも上段に飛んで行く。先頭打者のラルフ・ブライアントは、行方を確認すると両手を高々と掲げた。マウンドでは渡辺久信が膝をついていた。元号が昭和から平成に変わった1989年10月12日、西武球場での...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年08月10日 06:00

衣笠祥雄がワンボールから3球続けて空振りした。三振だ。マウンドには江川卓が立っていた。広島市民球場がドッと沸いた。惜しみない拍手が球場を包んだ。衣笠はしばらく打席で動けなかったが、やっとの思いで一塁側ベンチに歩き出した。と、その時だ。相手側...

記事全文を読む→
スポーツ
Posted on 2025年07月27日 06:00

江夏豊の左腕から繰り出された剛速球は、打席に立つ王貞治の内角高めでグーンとホップした。7回1死無走者、カウントはワンボールツーストライク─。「三振することは恥ではない。中途半端に振ることが恥だと思っていた」王がフルスイングした。勝負がついた...

記事全文を読む→
もっと見る
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
アサヒ芸能カバー画像
週刊アサヒ芸能
2025/12/23発売
■680円(税込)
アーカイブ
アサ芸プラス twitterへリンク