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記事全文を読む→前駐豪大使・山上信吾が日本外交の舞台裏を抉る!~高市総理に「殺人予告」を突き付けた中国総領事を即刻「国外退去」に!さもなくば日本の地位は…~
アセアン関連首脳会議での国際会議デビュー、トランプ大統領を日本に迎えての「日米黄金時代」の演出など、華々しいスタートを切った高市外交が今、最初の正念場を迎えている。中国の薛剣駐大阪総領事による暴言への対応だ。
結論から先に言おう。一刻の猶予も許されない。ただちに薛剣をペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物、PNG)として、国外退去させるべきだ。長年、外交の現場に身を置いてきた私からすれば、議論の余地などない問題である。
では理由を上げよう。
第一に、発言の内容とトーンが悪質すぎる。台湾問題について「存立危機事態にあたるかは状況に応じて判断する」「最低・最悪の事態を想定することが重要だ。戦艦を使うなら存立危機時代になりうる」という至極当然な高市早苗総理の衆院予算委員会での答弁に対して、自身のXで「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」と投稿した。
大阪駐在の一総領事にすぎない薛剣。それが日本国の総理大臣に対して「汚い首」「躊躇もなく斬る」「覚悟はできているのか」とまで僭越かつ挑発的に悪罵を重ねるのは、前代未聞の狂気の沙汰だ。世が世なら「宣戦布告」と捉えられて仕方がない無軌道ぶりと言っていい。
第二に、中国側に反省の色がいっさい見られない点だ。駐日大使の呉江浩にせよ、中国外務省報道官にせよ、薛剣の言動をいっさい批判せず、むしろ日本が中国の内政に干渉してきたなどと開き直って難詰してきたのには、唖然とするほかない。
「中国の面子」なるものを重んじてきた外務省チャイナスクールの連中が、日本による国外追放ではなく、中国による自主的な召還を探ったであろうことは想像に難くない。だが中国側の反応を見るにつけ、そうした可能性が殆どないことは明らかだ。
第三に、これが「初犯」ではないことだ。薛剣自身、過去に国政選挙でれいわ新撰組への投票を呼びかけるなど、常軌を逸した言動で悪名高かった。駐日大使の呉は、日本が台湾独立を支持すれば「日本の民衆は火の中に連れ込まれるだろう」などの暴言を、二度にわたって吐いてきた。
振り返るに、こうした暴言が出た際、日本政府が厳重に抗議していれば、事態は変わったかもしれない。だが現実には野放しとなり、中国側の増長とたび重なる挑発に繋がった。今こそ「媚中」の極みであった岸破外交から脱却すべきだ。それこそが有権者の負託と期待に応える道である。
第四は国際相場だ。立憲民主党の野田佳彦代表は「厳しく抗議しないといけない」としつつも「ペルソナ・ノン・グラータまでいくと、よりエスカレートする可能性がある」などとしたり顔で述べたが、全く分かっていない。
PNG指定は、国際社会ではなんら珍しいことではない。旧ソ連やロシアとのスパイ追放合戦は日本も経験してきたことだし、インドとカナダのような友邦国同士でも、互いの大使の追放が行われたのは記憶に新しい。
問題は、報道を通じて国際社会が中国総領事の発言内容を既に承知していることだ。これだけ日本の総理大臣を愚弄する発言をしておきながら、日本が何も措置を取らなければ、日本の国柄と胆力に大きな疑問符が付き、国際社会での地位が毀損される。そして日本の抑止力を大いに損なうこととなる。背骨がない意気地なし、とみられるのだ。
事実、欧州の大国の元情報機関幹部は私に対して「当該発言は殺人の教唆にあたり、自国では刑事犯罪を構成する。PNGにしないことはありえない」と述べ、日本の迅速な対応を促してきた。それが世界標準なのだ。
エスカレーションを心配する向きにはこう言おう。日本が薛剣を追放すれば、中国は日本の在上海や香港の総領事を追放してくるかもしれない。しかしそれは外交関係の途絶を意味しないし、そうしたしっぺ返し自体は国際社会の常。その程度の報復を恐れるあまり、何もアクションを取らないという選択肢はもはやないのだ。
高市首相の果断な措置に期待している。
●プロフィール
やまがみ・しんご 前駐オーストラリア特命全権大使。1961年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、84年に外務省入省。コロンビア大学大学院留学を経て、ワシントン、香港、ジュネーブで在勤。北米二課長、条約課長の後、2007年に茨城県警本部警務部長を経て、09年に在英国日本国大使館政務担当公使、日本国際問題研究所所長代行、17年に国際情報統括官、経済局長を歴任。20年に駐豪大使に就任し、23年末に退官。同志社大学特別客員教授等を務めつつ、外交評論家として活動中。著書に「中国『戦狼外交』と闘う」「日本外交の劣化:再生への道」(いずれも文藝春秋社)、「国家衰退を招いた日本外交の闇」(徳間書店)、「媚中 その驚愕の『真実』」(ワック)、「官民軍インテリジェンス」(ワニブックス)などがある。
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