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記事全文を読む→プロ野球契約更改「越年組」でちょっと事情が複雑な広島カープ・小園海斗の「他とは違う年俸水準」問題
プロ野球の契約更改交渉でモメた選手、大物選手が越年するケースはたびたび見られる。例えば今オフは阪神・佐藤輝明や才木浩人にその可能性が大きくなっているが、広島カープ・小園海斗のケースは同じ越年でも、ちょっと事情が違うようだ。
首位打者と最高出塁率のタイトルを獲りながら、交渉はすんなりいかず。球団としては2012年オフの前田健太以来となる異例の展開だが、これには小園がプロ入りした時の「条件」が大きく関わっている。
小園は2018年のドラフトで広島、DeNA、ソフトバンク、オリックスの4球団が競合し、抽選の末に広島が交渉権を獲得した。契約金1億円と出来高、年俸800万円。ドラフト1位の高校生としては平均的な条件だが、4球団が競合した選手としては決して高い水準とは言えなかった。
同じ年に4球団が競合した根尾昂(中日)は、契約金1億円に出来高5000万円、年俸1500万円でプロ生活をスタートさせている。入り口の時点で、小園とはすでに700万円の差があったことになる。
小園は1年目から58試合に出場して4本塁打を放つなど、高卒ルーキーとして十分な働きを見せた。それでも翌年の昇給は、わずか200万円。この積み重ねが、現在の年俸水準に影を落としている。
過去10年の高校生競合ドラフト1位を見ると、初年度年俸が800万円だったのは小園のほか、同じく広島の中村奨成だけだ。根尾をはじめ、清宮幸太郎や佐々木朗希らが軒並み1500万円前後でプロキャリアを始めていることを考えると、広島の条件はかなり控えめだったことがわかる。
もし小園が他球団と同水準の条件でスタートしていれば、現在の年俸はすでに2億円近くになっていても不思議ではない(今季は推定9000万円)。本人にとって今回の交渉は、単なる1年分の昇給ではなく、これまでの評価の積み重ねを取り戻す意味合いが大きいのだろう。
順調にいけば、小園は再来年に国内FA権を取得する。遊撃を守れ、打率3割を計算できる野手は、どの球団にとっても貴重な存在だ。広島が伝統的な渋い査定を続けるならば、その時に引き留められる保証はない。
首位打者と最高出塁率のタイトルは、数字以上にチームへの貢献を感じさせる。早打ちタイプだった小園が打撃スタイルを変え、出塁を意識する形へとシフトした点は見逃せない。得点圏での強さも含め、シーズン終盤にチームが苦しむ中で最後まで首位打者争いを続けた姿を見れば、小園の粘り腰の交渉を支持する声が高まるのも無理はないのだ。
(ケン高田)
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