太陽系のように、太陽の近くには水星や地球のような小柄な岩石惑星があり、遠くには木星や土星のような巨大なガス惑星が鎮座する。これまでは、これが宇宙の普遍的なルール、いわば「銀河の交通整理」だと信じられてきた。ところが今年4月、ESA(欧州宇宙...
記事全文を読む→【佐藤優・独占レポート】イスラエル「モサド元幹部」が私に語ったトランプ「イラン工作」の極秘情報(1)新たな国際秩序が生まれる
国際社会のルールは、まったく新たなかたちに上書きされてしまうのか─。アメリカとイスラエルによるイラン空爆以後の混乱は収まる気配もない。イラン革命防衛隊はホルムズ海峡に機雷を設置、実質上の封鎖に踏み切った。この事態、どう落着するのか? 佐藤優氏が独自のインテリジェンスで緊急寄稿する!
2月28日、アメリカとイスラエルがイラン各地を先制攻撃した。両国の狙いは、イランのイスラム革命体制を転覆することだ。この攻撃でイランの最高指導者ハメネイ師が今回の攻撃で死亡した。外国の国家元首を殺害して、政権転覆を図るというのは前代未聞の出来事だ。
本件に関し、国際法違反であるという批判がある。トランプ米政権はイランによる「差し迫った脅威」があったと主張するが、法的根拠が乏しいとの批判が上がっており、国際法の軽視と見る向きは多いようだ。
確かに既存の国際法に照らせば、外国の国家元首を殺害し、政権転覆を図ることは主権侵害であり、違法行為だ。しかし、今回の攻撃が国際法に合致しているか否か、というような議論には意味がない。
国際法は「生き物」だ。アメリカとイスラエルがイランの体制転覆を目的とした軍事行動をとったという現実が、「新しい国際法」を形成しつつある。
トランプ氏は1月、米軍がベネズエラを攻撃した際に国際法について、こう述べた。
〈トランプ米大統領は(1月)8日公開の米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで「国際法は必要ない」と明言した。トランプ政権として国際法には従うと述べつつ「国際法の定義次第だ」と語った。
インタビューは7日に実施した。米軍の最高司令官としての判断について「自らの道徳観」にのみ制約されると表明した〉(1月9日「日本経済新聞」電子版)
アメリカは既存の国際法に従わせられる受動的客体ではなく、「新しい国際法」を形成することができる能動的主体である、というのがトランプ氏の考えだ。トランプ氏の登場によって、国際法も変容していくことになる。
トランプ氏は、絶好調だ。大統領専用機内で記者団から、イランのペゼシュキアン大統領が湾岸諸国への報復攻撃について謝罪したことについて問われると、「イランの弱さの徴(しるし)」と受け止め、
「我々と(イランが攻撃した)それらの国々に対する、まさに降伏だ」
と述べた。さらに攻撃開始後、1週間ほどの間でイラン軍の艦艇や航空機の多くを壊滅させたと語り、軍事力をほぼ消滅させたとする見方を示している。そして、こう語るのだ。
〈ペゼシュキアン氏の謝罪は「とても驚いた」とし、今後の湾岸諸国へのイランの攻撃は止まるとの見込みを述べた。戦況については、イラン側の44隻の艦艇を壊滅させ、ミサイルの大半を破壊し、イランのドローン(無人機)運用能力も低下しているなどと主張した〉(3月8日「朝日新聞」デジタル版)
イラン軍の攻撃を大統領が謝罪するというのは、現下のイランに政府と軍を統合する単一の司令塔が存在しないことを示すものだ。トランプ氏は、ペゼシュキアン氏の謝罪によって、イランが窮地に陥っているとの心証を得たのだろう。
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