芸能
Posted on 2026年03月30日 13:00

キングコング・西野亮廣のアニメ映画「えんとつ町のプペル~約束の時計台~」座席消化率たった7%に追い打ち「レビュー不発」騒動

2026年03月30日 13:00

 3月27日に全国公開されたアニメ映画「えんとつ町のプペル~約束の時計台~」が、いきなり厳しい船出を強いられている。初日の推定興行収入は約3800万円。公開最初の週末も推定興収は約1億900万円にとどまり、国内映画ランキングは初登場6位だった。
 チケット販売数の集計サイトによれば、土日2日間の座席数は約59万席と、全作品中トップクラスの規模で用意されたにもかかわらず、販売数は約4万2000枚。座席消化率はわずか7%ほどで、全国の劇場にガラ空きの座席が目立った計算だ。前作は公開初週末の土日だけで興収2億700万円を稼いでいる。単純比較でほぼ半減、勢いの落差は歴然だ。

 原作者でプロデューサーの西野亮廣(キングコング)が公開前に「興収100億円への覚悟」と強気に語っていたことを考えると、そのギャップはあまりにも大きい。100億円どころか、前作の27億円超えすら黄信号が灯った格好だ。

 苦しいスタートに追い打ちをかけるように、ある騒動が火を噴いた。映画レビューサイト「Filmarks」で、「えんとつ町のプペル」のレビュー欄を覗いたユーザーが、次々と声を上げたのだ。
 星5つをつけているアカウントのプロフィールを開くと、評価している作品が「えんとつ町のプペル」1本しかないものが目立つというのだ。西野が自身の配信で「口コミ戦だ」と号令をかけたことを受け、オンラインサロンのメンバーが一斉に動いた組織票ではないか、との見方が広がっている。

 ところがこの「作戦」は、あえなく不発に終わる。Filmarksが毎週発表している「初日満足度ランキング」は、メンバー登録から一定期間サービスを利用しているユーザーの投稿だけを集計する仕組みになっている。いくら作品ページの評価欄を星5で埋めたところで、このランキングには少しも反映されないのだ。熱意は買うが、詰めが甘かったと言うほかない。
 
 この作品を語る上で避けて通れないのが「カネ」の話だ。本作には事業投資型クラウドファンディング「セキュリテ」を通じて、約4億8000万円もの出資が集まっている。1口5万円で参加できるこのファンドは、いわゆる「応援して終わり」の寄付型ではない。映画の売り上げに応じた分配金が出資者に支払われる投資型で、映画がコケれば出資金は丸損になりかねない。

 ファンドの公式シミュレーションによれば、出資者が元を取るには興行収入が約21億9000万円に達する必要がある。前作の27億円という数字を見れば不可能ではないように思えるが、今回は初動の勢いがまるで違う。
 映画業界では「初日興収の10倍から15倍が最終着地の目安」という経験則がよく語られる。初日3800万円にこれを当てはめると、最終興収は2億8000万円から5億7000万円となり、21億円超とは途方もない開きがある。もちろん、ロングランや追加施策で上振れる可能性はゼロではないが、身銭を切った出資者にとっては胃の痛い日々が続きそうだ。 

 とはいえ、である。本作のアニメーション制作を手がけたのは「鉄コン筋クリート」「海獣の子供」で知られる、スタジオ4℃。作画のクオリティーは文句なしに素晴らしく、背景美術の緻密さやキャラクター造形の繊細さは、劇場のスクリーンで見る価値が十分にある。
 興行の数字やネットの喧噪とは別の次元で、クリエイターの仕事は確かに輝いている。その事実だけは、きちんと書き留めておきたい。

(ケン高田)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2024年10月29日 05:59

    二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)と赤ヘル戦士。大相撲とプロ野球を横断するこの「異色の組み合わせ」に沸き立つのも仕方がなかろう。それは広島カープ前監督の佐々岡真司氏が10月27日に投稿した、インスタグラムのショート動画だった。シンガーソングラ...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年03月27日 13:00

    プロ野球開幕を前に、セ・パ12球団の順位予想が出揃っているが、際立つのは低迷が続く中日ドラゴンズへの高評価だ。OBの岩瀬仁紀氏は早くも昨年末の時点で2位に推し、「実は優勝にするか迷ったくらい」と語る。元監督の森繁和氏にいたっては、開幕前日に...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年03月28日 09:00

    今後は大好きな「タレント業」に全振りすることになるのだろうか。スピードスケート女子金メダリストの髙木菜那が、4月から情報バラエティー番組「ラヴィット!」(TBS系)に曜日レギュラー出演する。開始当初の「ラヴィット!」は評判がすこぶる悪かった...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/31発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク