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記事全文を読む→「スマホ乗っ取り」被害急増!見知らぬ番号にSMSが何十件も送信され…「やってはいけないこと」と今すぐできる「対策」
ある50代の男性は、自分のスマホから見知らぬ番号へ何十件もSMSが送られていたことに、翌月の明細を見るまで気付かなかった。画面はなんら変わっていない。LINEも電話も普通に使えていた。それなのに、スマホは他人の「道具」として使われていたのだ。
「乗っ取り」と聞くと、突如として画面が真っ暗になったり、遠隔操作されたりするイメージがある。だが実際の被害は、極めて静かだ。スマホはいつも通り機能している。その「普通」の裏側で、異常な事態が進行している。それが今の被害の実態なのだ。
きっかけは些細なことが多い。「荷物を再配達します」というSMSのリンクをタップした。あるいは銀行を名乗るメールで「情報を確認してください」と指示され、ページを開いてIDとパスワードを入力した。
本物そっくりに作られた偽サイトだったとは、入力した瞬間にはわからない。独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」の相談窓口には、不正ログインやフィッシングに関する相談が増加傾向にあり、SNSアカウントを乗っ取られて自分ではログインできなくなったという被害申告が目立って増えている。
スマホに不慣れな世代ほど、異変には気が付きにくい。「認証コード」と書かれたメールが届いても「なんだかわからないメッセージだ」と放置してしまう。実はそれ、誰かがあなたのアカウントにログインしようとしたサインだ。クレジットカードの明細に混ざった、身に覚えのない数百円程度の請求など「まあ、いいか」で流してしまいがちだが、少額で気付かせないのは手口のうちである。
問題はスマホ本体ではなく、そこに紐づいているアカウントにある。Apple IDやGoogleアカウントが乗っ取られると、メール、写真、買い物履歴、決済情報など、日常のほぼ全てが他人の手に渡る。SNSアカウントを奪われれば、自分の名前で家族や友人に詐欺メッセージが送られる。「お母さんのスマホから変なメッセージが来た」と子供に言われた親の話は今や、珍しいものではない。
一カ所で情報が漏れた瞬間に芋づる式の危険が!
なぜ、こんなことになるのか。「パスワードの使い回し」が最大の要因だ。あるサービスで流出した情報が、別のサービスへの侵入に使われる。同じパスワードを複数のサービスで使っている人は、一カ所で情報が漏れた瞬間に、芋づる式に全てが危うくなる。
公式ストア以外からインストールしたアプリにも要注意。見た目は普通のアプリでも、裏でメールを勝手に送ったり、入力した文字を盗み取ったりする機能が仕込まれていることがあるからだ。
フリーWi-Fiも使い方次第。全てが危険というわけではないが、提供者がわからないものに繋いで、ネットバンキングや決済の操作をするのは避けた方がいい。そうした場面ではスマホ本来の通信回線を使う習慣をつけるだけで、リスクはかなり下がる。
まず今日、ひとつだけ確認してほしい。iPhoneなら設定を開いて自分の名前をタップし、いちばん下に並んでいる端末の一覧を見る。見覚えのない機器が混ざっていれば、即座にアカウントから削除してパスワードを変更する。
Androidも同様に、Googleアカウントの管理画面で、ログイン中の端末を確認できる。難しい操作ではない。ただ、これを知っているかどうかで、結果は大きく変わる。
「分からないでは済まされない時代」と嘆きたくなるが、全てを覚える必要はない。怪しいリンクは踏まない、パスワードは使い回さない、ログイン中の端末を時々確認する。この三つを押さえるだけで、被害に遭う確率はぐっと下がる。今すぐ確認を始めてほしい。
(ケン高田)
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