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記事全文を読む→「MC横芸人の大物」バイきんぐ・小峠英二がSNSをいっさいやらない「パンクな理由」
芸人の枠の中に「MC横芸人」というものがある。大御所タレントが司会をするバラエティー番組や、人気アイドルの冠番組などにおいて進行のサブを担い、番組の潤滑油となり、トーク慣れしていないゲストに助け舟を出し、時には自ら落としどころを作ったりと、陰に日向にと立ち回るのが上手い芸人のことだ。
「あちこちオードリー」(テレビ東京系)の過去回で、テーマとして提唱したのが広く認知されるきっかけとなったと記憶しているが、その時に出演していた陣内智則と小峠英二(バイきんぐ)の2人に至っては、もはや「MC横芸人界の大物」とでも表現したくなるポジションを手に入れている。
いや、小峠はまさかここまでの地位を築くとは思っていなかった。ついこの前まで「アメトーーク!」(テレビ朝日系)や「水曜日のダウンタウン」(TBS系)でドッキリを仕掛けられたり、体を張った企画に挑戦する側だったはずなのに。
ツルツルのスキンヘッドに、もはやそれを着ているだけで「それじゃ小峠になっちゃうよ」と言われかねない「青いライダースジャケット」を羽織り、大きな声でキツめのツッコミを入れる。字面にしたイメージだけだと、粗暴で攻撃的、まさに小峠が愛するパンクロックそのまんまで、一般受けする要素は少ない。
しかし実際の彼の喋りからは、不思議と暴力的な感じがしない。「ヒルナンデス」(日本テレビ系)で、歌手で子役の「ののかちゃん」こと村方乃々佳と一緒にロケする様子などを見ると、子供相手に「あんた」と呼びながらもちゃんと話に耳を傾け、時にツッコミを入れ、時に褒める。彼女を単なる「子役」ではなく、自分と同じ一人の「人」として接しており、案外「いいパパ」になりそうな雰囲気を醸し出している。小峠が世間に受け入れられた理由は、お笑い芸人としてのワードセンスだけでなく、根底にある人間的魅力が大きいに違いない。
恐る恐るモバイルSuicaを試してみたら「世界の扉が開いた」
そんな小峠の人柄がよくわかるエピソードが、ゲスト出演した6月16日の「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系)で見られた。
改札でスマホのモバイルSuicaを使用するには、暗証番号を入れてロック解除をしてからでないと通れないと勘違いしていた、という小峠。自分以外の誰もがそのままスムーズに通っていることに気付きはしたが、「後ろの人が詰まったら怖いから」という理由で、ロック解除せずに通る勇気が出なかった。
しかし、このことを奥さんに相談したところ、「1回やってみろ。世界が変わるから」と背中を押され、後日、奥さんと一緒に改札を通る際に試してみたそうだ。
「(改札の)板が『バーン』と弾いた時に、本当に世界の扉が開いた」
そう嬉しそうに語る姿が印象的だった。「あぁ、なんて日だ!」と心の中で思わず叫んだ…かどうかは知らないが。
同時にこの番組で小峠は、SNSの類は一切やっていないと明かしている。その理由はというと、
「この世に発信したいことが何ひとつないから」
時に世論を形成し、社会をも動かすようになったSNSはもはや、一種の「権威」といえる。「みんながやってようと関係ねえ」と、そんな時代の権威や常識に中指を立てる。その反骨精神は、彼が愛するパンクそのものだ。
(堀江南/テレビソムリエ)
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