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記事全文を読む→JR「大人の休日倶楽部パス」利用期間88日前倒しで「台風襲来No.1時期」「運休トラブル想定」危機管理の心得
毎年、コレを楽しみにしている旅行者は多いことだろう。JR東日本とJR北海道が会員限定で発売する「大人の休日倶楽部パス」は、新幹線や特急が連続5日間、乗り放題になるきっぷである。ただし今年の第2回は、前年とはだいぶ様子が違う。
2025年度の第2回は11月27日からだったが、2026年度は8月31日から利用できる(2026年の第1回は6月22日~7月4日の利用期間)。利用開始日だけを比べると、暦の上で88日も早い。晩秋にコートを羽織って東北を回るのと、残暑の中で台風情報を気にしながら移動するのでは、旅の組み立て方そのものが変わってくる。
対象となるのはフリーエリア内の新幹線や特急で、東日本版の普通車用はえきねっと購入で2万円、東日本・北海道版は2万8000円である。東京から盛岡への往復が通常3万900円かかることを考えれば、往復するだけで1万900円も安くなり、さらに5日間乗り降りできる計算になる。
普通車指定席も事前予約で6回まで使え、割安感は十分にある。発売期間は7月31日から9月7日で、利用は8月31日から9月12日のうち、連続する5日間を選ぶ仕組みである。
価格面ではなお魅力的だが、利用期間が変わったことで、ひとつ気にかけておきたいことがある。JR東日本はこの時期を「初秋の旅」と位置づけているが、8月31日から9月12日という日程を気象庁の平年値に重ねてみると、だいぶ印象が変わるのだ。
1991年から2020年の統計では、9月に本土へ接近した台風は月平均1.9個。8月の1.6個、10月の0.9個を上回り、12カ月のうち最も多い数字である。もちろん期間中に台風が接近するとは限らないが、長距離を移動するなら、運休や遅延が起きた場合の代替案を用意しておきたい時期ではある。
前年の晩秋には降雪や強風への備えが求められたが、今年は台風や大雨が旅程を左右する可能性がある。利用時期が88日も動いたことで、想定すべき天候リスクの重点も変わったのだ。
出発日の新幹線運休で残り4日の行程と予約済み宿泊先を変更
有効期間が「連続する5日間」に限られるこのパスは、日をまたいで長距離を乗り継ぐほど元は取りやすいが、裏を返せば、たった1本の列車が運休しただけで後続の接続も崩れ、5日間の計画全体が揺らぐ。台風の本土接近数が月別で最も多い9月に利用期間がかかる今回は、このジレンマを意識した旅程が求められる。
例えば初日に東京から新函館北斗を目指し、翌日からさらに道内を北上する計画を立てたとする。出発日の新幹線が運休すれば、残り4日の行程を大きく組み直す必要が出てくる。予約済みの宿泊先を変更したり、別料金の交通手段を確保したりすれば、安く抑えたはずの旅行費が大きく膨らみかねない。
安さだけを見れば、今年も破格である。だが、前年より大幅に早まった今回は、乗車距離を競う旅より、途中で行き先を変えられる余裕を持った旅の方が、パスの強みを生かせるような気がする。
(ケン高田)
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