政治
Posted on 2026年09月12日 10:30

デジタル庁「個人情報24万6000件」漏洩疑惑の大失態でこれから起きる「国家機密が全流出」最大の脅威

2026年09月12日 10:30

 政府職員や業務に関わった事業者らの個人情報およそ24万6000件が、外部に漏洩した可能性――。9月11日にそんな衝撃的な発表をしたのはデジタル庁である。
 不正アクセスを受けたのは、政府の共通業務システム「ガバメントソリューションサービス」(GSS)。省庁の職員が使うパソコンやネットワークなどの業務環境を提供するものだ。

 保守運用担当者のアカウントにより、6月25日に大量のファイルへのアクセスを検知。調査の結果、VPNと呼ばれる接続機器の弱点を突いた侵入が判明し、7月9日にアカウント停止や通信遮断を実施した。
 対象となる情報は氏名、メールアドレス、電話番号など。デジタル庁によれば、一般人の情報やマイナンバーは含まれず、現時点で二次被害は確認されていないという。

 前代未聞の失態への批判が強まっているが、ITジャーナリストは、
「さらなる情報流出が連鎖する可能性が高まっている」
 と警鐘を鳴らし、次のように言うのだ。
「これらの情報が悪意を持った人間の手に渡ってしまえば、政府関係者を騙って、真っ先に機密情報の入手を試みようとするでしょう。特定の相手を狙う『標的型フィッシング』と呼ばれる手法ですが、攻撃側は実在するシステム担当者などを装い『メンテナンスのため、至急こちらからログインしてください』とメールを送るわけです。見知らぬ業者のメールなら警戒しても、身内からの業務連絡だと思えば、疑わず対応しかねません」

攻撃者は正規の職員として内部情報にアクセス可能に

 この状況なら、連絡を受け取った職員は仕事の一環として、パスワードを渡してしまう。ITジャーナリストが続ける。
「認証情報を盗まれ、追加の本人確認まで突破されれば、攻撃者は正規の職員として内部の情報にアクセスできてしまう。一度でも侵入されたらメールや資料などの内部データから、さらに高い権限を持つ担当者のログイン情報が狙い撃ちにされ、ハッカーにシステムの深層まで入り込まれるのは時間の問題です」

 この動きはセキュリティー業界で「ラテラルムーブメント」と呼ばれる最大の脅威であり、
「漏洩が事実だとすれば、防衛機密やエネルギー政策などの情報が筒抜けになる事態まで想定しなければなりません」(前出・ITジャーナリスト)
 国家を危機に晒すことになる、とんでもない大失態なのである。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

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