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記事全文を読む→40代50代男性が海外に行ってまで探す「追憶リベンジ」グッズ…ファミコン・ゲームボーイ・ガラケー・フィルムカメラは「記憶の買い直し」
円安と物価高で海外旅行のハードルが上がる中、あえて海外へ出かける中高年男性がいる。目的は有名観光地や夜遊びではない。若い頃に欲しかったアイテムを探す「追憶リベンジ旅」だ。
その舞台のひとつ、タイのバンコクでは、昔遊んだゲームを探す日本人の中年男性をよく見かける。大型商業施設MBKセンターや、チャイナタウンにあるメガプラザ、ラートプラオ136通りにあるJapan Gameshop Rareitemsなどには、ファミコンやスーパーファミコン、ゲームボーイ、さらにはガラケー、古いiPhoneなどが並んでいるのだ。
「学生時代はお金がなくて買えなかったゲームを、今なら買える。昔の自分へのリベンジみたいなものです」
そう話す40代の会社員男性は、タイ旅行のたびに中古店を覗く。背景にあるのが「昭和レトロ」「平成レトロ」ブームだ。喫茶店やレコードなどに続き、1990年代から2000年代のゲームや携帯電話も「平成レトロ」として価値が上がっている。
当時を知らない若者にとっては新鮮なカルチャーだが、40代から50代には自分自身の青春そのもの。ファミコンやスーパーファミコン、ゲームボーイ、初代プレイステーションには、友人と遊んだ記憶が宿っている。ガラケーには初めて携帯電話を持った日のことや、友人、恋人とのメールの思い出が詰まっている。
「昔のゲームや携帯電話を見ると当時のことまで思い出す」
タイのほかにも韓国や台湾が、レトロ探しの場となっている。
韓国ではソウルの東廟周辺などでレトロゲームだけでなく、フィルムカメラや2000年代のデジカメ、古い電子機器などを扱う店がある。
台湾では台北の光華商場周辺など、ゲームやカメラ、昔の電子機器を探せる場所があるという。
ちなみに日本でも地方都市を訪れると、中古携帯電話店などで、かつて使っていたガラケーに出会えることがある。
40代や50代の人たちにとっては、単なるレトロ商品というより「昔使っていたもの」「当時は買えなかったもの」。それを探すことで、記憶をもう一度楽しめる側面がある。
昔、使っていた機種を買い直し、手元に残していたmicroSDカードを入れてみる。もし写真が残っていて、端末が再び起動すれば、20年前の自分や友人、恋人との思い出を再び見ることができる。そんな楽しみ方も、追憶リベンジ旅ならではのものだ。
「昔のゲームや携帯電話を見ると、当時のことまで思い出す。モノを買っているというより、記憶を買い直している感じです」(前出・会社員男性)
ネットで簡単に購入できるものを、わざわざ海外にまで出かけ、旅先で探すのにはそれなりの理由がある。何が見つかるか分からない中古店は、大人にとって宝探しそのものなのだ。
「追憶リベンジ旅」は、過去に戻る旅ではない。昔の自分と現在の自分が出会う場なのである。
(カワノアユミ)
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