芸能

有名人衝撃死の真相「横山やすし」“酔っ払い運転⇒吉本クビで糸が切れた”

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 「毎度っ! 横山や。怒るでぇしかし!」──。日本一の天才漫才師・横山やすし(享年51)は波乱の後半生を送り、玉砕するかのように早世した。今なお関西を中心に人気は絶大。デビュー前からの「恩師」であるプロデューサーの澤田隆一氏が追想する。

── やっさんと初めて出会ったのは、やすきよ(横山やすし・西川きよし)になってからですか。

澤田 いや、もっと早くて彼が中学1年生の時。僕がやっていた「漫才教室」(ABC)というラジオ番組に、本名の木村雄二で応募してきたけど、すでに天才だったね。彼の相方が何にもできない子だったから、木村君が1人で「ツッコミボケ」をやって、ネタも自分で書いていたよ。

── 澤田氏は55年に朝日放送(ABC)に入社。ラジオ、テレビともにお笑い番組を多く手がけ、特に「てなもんや三度笠」は60%以上の視聴率を獲得。以降も「新婚さんいらっしゃい!」や「花王名人劇場」など、ヒット作を量産した。

── 天才少年はもちろん、プロの仲間入りをします。

澤田 ところが最初は「コンビ別れの名人」と言われるくらい、相方が定着しなかった。西川きよしさんに白羽の矢が立った時も、周りは「やめとけ」言いよったけど、きよしさんもヘレンさんに子供ができて、金が必要。それで組んだら、あっという間にトップに立った。

── 79~80年には空前の「MANZAIブーム」が起きました。澤田さんが手がけた「花王名人劇場」も、ブームに大きく貢献した。

澤田 だけど、最初はやすきよを推していない。当時は「プロポーズ大作戦」など司会ばっかりで、漫才はほとんどやってなかった。番組で「激突!漫才新幹線」という企画を立てた時も、東は星セント・ルイス、西は圧倒的におもしろかったWヤングに決めていた。

── やすきよの出る幕はなかったんですね。

澤田 ところが、Wヤングの中田治雄が野球賭博の借金苦から命を絶った。誰か代わりを探さないといけない。そこで、やすきよにって話になったんです。やっさんは野球なんか知らへん。ボートはやるけど、賭けるんじゃなくて乗るほうやと。

── そして多くの漫才コンビを引っ張る存在となりました。

澤田 それまで1桁だった視聴率が10%を超えて、以来、漫才と「裸の大将」が両輪となって長寿番組になりました。

── ただし、その頃から不祥事も増加の一途。久米宏と組んだ「TVスクランブル」(日本テレビ系)では酔って暴言を吐いたり、ドタキャンをしたために降板。86年に相方が参院選で当選すると、さらに荒れていたように思います。

澤田 ボタンの掛け違いはあったでしょうね。選挙の話が出た時は「キー坊は絶対に選挙に行かへん!」と泣いて泣いて‥‥。結局、スポーツ紙で出馬が明らかになると「自分に言わんと新聞に先に言うた」とキレた。実際は西川さんがリークしたんじゃなく、別のルートから入ってきた話だったんですが。

── ここから酒量も増え、体もボロボロになっていきました。

澤田 医者から「このまま飲んだら死にますよ」と。ただ「ビールならええでしょ」と言われて、ずっとビールばっかり。それから息子(木村一八)の件もあって謹慎を繰り返し、たまたま私と作家の小松左京さんがホテルで打ち合わせていたら、やっさんが通りかかった。酔った小松さんが「お前は正しい」と言うと、やっさんは「酒飲んで言わんでください」と照れくさそうに言った。ところが、その3日後にビール飲んで車を運転して、バイクに乗った男をはねてしまった。

── 89年4月17日、これで吉本興業からクビを言い渡されたんですね。

澤田 あれでやっさんは糸が切れてしまった。何者かに殴られて、ロレツも回らんようになったけど、電話をかけてきては「キー坊と漫才やりたい」と言い続けてた。人生の前半でラッキーを使い果たしたけど、亡くなってもやっぱり人気があるのはやっさん。あれだけの天才というのは二度と出てこないでしょうね。

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