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記事全文を読む→戦後70年「日本のアイドル近代絵巻」、焼跡に響く復興歌姫の50年代
実は戦時中より、終戦直後のほうが人々の暮らしは厳しいものであった。食糧難や経済の不安はあったが、そこに希望の光となったのが「リンゴの唄」である。歌ったのは並木路子で、自身が主演した戦後初の公開映画「そよかぜ」の主題歌として作られた。
この年の暮れには、現在の紅白歌合戦の前身となる「紅白歌試合」がラジオで放送されたが、並木はこれに出演。翌46年1月にはレコード化され、当時としては空前の数字である12万枚を記録。並木こそ、事実上の“戦後初の国民的なアイドル”と呼べるかもしれない。
そして美空ひばりの登場である。89年の没後に国民栄誉賞に輝いた実績の数々は広く知られているが、ひばりには江利チエミ、雪村いづみという仲間がいた。これを「三人娘」と称して映画でも共演したが、この方法はアイドル史において大きな意味を持った。トリオという形はバランスが抜群に良く、ファンの相乗効果をあおることもできる。ひばりに引っぱられる形で三人娘の人気が爆発し、人々は少しずつ豊かになってゆく暮らしに重ね合わせ、夢を見た。
並木路子
戦争が終わったばかりの昭和20年、初の国民的ヒットとなったのが「リンゴの唄」だった。敗戦に打ちひしがれた人々の心を勇気づけた。
美空ひばり
昭和を代表する大スターであり、時代が平成に変わったと同時に没すると国民栄誉賞を授与された。幅広い層への人気は空前絶後だった。
江利チエミ
まだ「戦後」という言葉が生々しかった50年代に、英語の歌でデビューしたことに人々は驚く。実写版「サザエさん」で庶民性も発揮。
雪村いづみ
ひばり、チエミ、いづみが揃ったことで、日本のアイドル史の雛型となる「三人娘」が完成。亡くなった2人との絆を今に伝えている。
ザ・ピーナッツ
抜群のハーモニーも、クレージーキャッツとともにコントに取り組む姿勢も魅力。さらに「モスラ」の小美人は最大のハマリ役だった。
こまどり姉妹
ピーナッツに対抗し、演歌版の双子の姉妹として売り出された。大病やファンからの襲撃という不運はあったが、今も2人して現役だ。
(石田伸也)
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