前原誠司vs海江田万里
告示24時間前の「密室死闘」全て書く!
迷走に迷走を重ねた民主党代表選は土壇場で、事実上、前原誠司氏(49)と海江田万里経産相(62)による一騎打ちの構図となった。そこに至るまでの「密室の攻防」を全て明かす。
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「前原氏擁立の仕掛け人は、仙谷由人官房副長官(65)。『陰の総理』とまで言われた仙谷氏のこの策動に対して、海江田氏の擁立に動いたのが小沢一郎元代表(69)と鳩山由紀夫氏(64)でした。ただ、海江田氏擁立はすんなりと決まったわけではありません。実はこの間、小沢氏と鳩山氏は第3の候補・原口一博元総務相(59)を担ぐべく、ギリギリまで極秘工作を続けていたんです」
こんな仰天の舞台裏を明かすのは、小沢氏と鳩山氏に近い民主党関係者。原口氏といえば、本誌6月30日号で「8月菅総理退陣→9月原口総理誕生」と報じた人物である。ただ、原口氏は6月2日の菅内閣不信任案政局で小沢グループを抱き込み、小沢氏のハシゴを外してみせた反逆児だったはず。その原口氏を小沢氏は、なぜ担ごうとしたのか。この関係者が続ける。
「実はその後、原口氏は小沢氏のもとをひそかに訪れ、6・2政局についてわびを入れています。一方、復権への足がかりを失いつつあった小沢氏にとっても、原口氏はまだまだ利用価値のある駒だった。事実、小沢氏の意向を受けた鳩山氏は原口氏擁立へ向けて何度も菅直人総理(64)を訪ね、代表選告示日の前々日となる8月25日までには、小沢グループと鳩山グループに菅グループを加えて、すでに過半数に達する票固めを終えていたんです」
それだけではない。小沢氏と鳩山氏は来る「原口新政権」をニラみ、代表選の焦点となっていた幹事長人事から新政権発足後の連立の枠組みに至るまで、すでに水面下での調整を終了していたというのだ。
「カネと人事を牛耳る幹事長ポストには、小沢氏の盟友として知られる石井一副代表(77)。また、公明党を連立のパートナーとして閣内に取り込み、さらには河野太郎氏(48)など自民党の一部勢力を引き抜くという話までが進んでいた。河野氏といえば、脱原発で原口氏と肝胆相照らす仲ですからね。実際、小沢氏と鳩山氏は『原口を神輿に乗せれば衆院で3分の2、参院でも過半数の勢力を確保できる』と周囲に豪語していました」(小沢氏周辺)
その原口新政権構想が急転直下、海江田氏擁立へとシフトしたのは、代表選告示日前日の8月26日のことだった。この日の午後、鳩山氏は代表選出馬への意欲を見せていた海江田氏、小沢鋭仁氏(57)の両氏と会談し、原口氏擁立へ向け最終直談判に打って出る。事情に詳しい鳩山グループ関係者の話。
「鳩山氏は2人に『鳩山グループ、小沢グループとして、今度の代表選は原口氏で一本化したいので、ここはひとつ、出馬を見送ってもらえないだろうか』と切り出した。ところが、小沢鋭氏は前向きな姿勢を見せたものの、海江田氏はなかなか首を縦に振ろうとしない。そこで、『誰に一本化するかは私に一任』という形でその場を退いた鳩山氏は、すぐさま小沢氏のもとへ取って返して海江田氏の意志が固いことを報告。結局、『原口を担いでも、海江田が出れば、票が割れてしまう』との判断に至り、海江田氏擁立が決まった」
しかし、ここで小沢氏と鳩山氏は大きな問題に直面する。神輿に乗せる人間を海江田氏に変えた場合、代表選の勝敗の鍵を握る菅グループがどう動くかという大問題だった。その時点では、最大勢力の小沢グループに鳩山グループを加えても約180票。菅グループなしでは最初の投票で新代表が決する過半数(200票)に達しないからだ。「実は、原口氏擁立を了承するにあたり、菅氏は鳩山氏に、絶対的な条件をつけていました。それは『新代表は脱原発を推進する人物に限る』というもので、『この条件だけは、どんなことがあっても譲るわけにはいかない』と明言していた。ところが、海江田氏は、菅氏とは立場を異にする『減原発派』。このままでは菅グループの協力を得られないと見た小沢氏と鳩山氏が、海江田氏への候補者一本化と引き替えに、減原発から脱原発へ宗旨替えすることを海江田氏に了承させた─。これが海江田氏擁立劇の偽らざる舞台裏です」(前出・鳩山グループ関係者)
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