社会

東京・四谷「振り込め詐欺」グループが洗脳に使ったのはあの人の熱い言葉?

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〈できる、できる 君ならできる!!〉──元プロテニスプレーヤー・松岡修造氏(48)の熱き言葉だ。元気を与える松岡氏の言葉が、あろうことか犯罪者に利用されていたとは‥‥。

〈君は本気か?僕は本気だ!〉〈後ろを見るな!前も見るな!今を見ろ!〉

 元気が出る言葉がずらりと並ぶ松岡氏の日めくりカレンダー「まいにち、修造!」(PHP研究所)は、14年9月に発売され、昨年7月には100万部を突破するほど売り上げを伸ばしている。

「この言葉と顔に、目覚めがよくなりました。朝寒くても起きざるをえない気分に。朝一番からより気合いが入るようになりました」

 とは、ある読者の感想である。これほどまでに前向きな言葉が並び、読者を奮い立たせる格言の数々が思わぬ舞台に登場した。

 1月27日、警視庁捜査2課が都内・四谷のマンションにある振り込め詐欺グループのアジトに踏み込むと、壁に「まいにち、修造!」のコピーが貼られていたのだ。

「“できる、できる 君ならできる”というのは自分を鼓舞するための言葉なんでしょう」

 と語るのはジャーナリストの窪田順生氏だ。

「特殊詐欺グループはピラミッド形犯罪組織。頂点の人物の下には複数の支社のようなグループがあり、末端構成員の顔も知らないはずです。松岡氏の言葉は顔も見たこともない連中の士気を高めるためにうってつけだった」(前出・窪田氏)

 なんと振り込め詐欺グループの掛け子(電話をかける役)、受け子(被害者から現金を受け取る役)の「調教」に松岡氏の言葉が使われていたのである。

 詐欺グループはパスポートや保険証など末端で働く若者の身分証を取り上げて逃げられなくする一方で、善と悪の間で葛藤する彼らの心を松岡氏の言葉で刺激しまくったのだ。

「〈失敗しても全然OK〉とあれば、詐欺に失敗しても救われるし、老人から虎の子を巻き上げて気がめいりそうな時、〈苦しい時こそ、笑ってごらん〉とあれば、“俺だけじゃない。世間はみんな大変なんだ”と妙に納得もする。兄貴分にどなられ意気消沈している時、〈君は本気か?僕は本気だ!〉とあれば、“兄貴は本気なんだ”とよく思ってしまう」(捜査関係者)

 ちなみに、アジトに並ぶ机の上には、こうした金言ではなく「世の中、金次第」と書かれた紙が貼られ、タイムカードまであったという。

 犯罪集団の末端構成員の「調教」に自身が考えたコピーが使われた松岡氏こそ、いい迷惑だが、

「松岡氏の言葉はメンタルコーチング、マインドコントロールによく使われるんですよ」

 と、ノンフィクション作家の織田淳太郎氏は語る。

「阪急グループの総帥・小林一三の孫である松岡氏はあえて海外転戦という苦難の中に身を投じ、日本のテニスプレーヤーの先駆けとなった。負けてランキングが落ちれば金が入ってこないし、ものすごいプレッシャーだったはずです。それに耐えた松岡氏はものすごく強靭な精神力の持ち主です。だからこそ、彼の言葉を聞いた人には感銘を与えるが、今回はそれが悪用されてしまった」

 詐欺グループには川崎で発生した「中1男子殺害事件」の主犯少年のようなワルが加入することが多いという。

「組織のボスは一流企業の社長気取りです。しかし、そこまでいくのはごくわずか。組織に入ると、兄貴分がアウトローの少年を飲みに連れて行って、どうだ、俺みたいな生活をしたいだろう、とこれ見よがしに言う。それで何人かは自分の居場所を見つけるが、大半の少年は身も心もボロボロになって、逃げ出そうとする。そのため、グループの構成員が末端の少年を尾行するのは当然だといいますよ」(前出・窪田氏)

 逃げ出せたと思っても、捕まれば命の保証はない。

「グループの詐欺のマニュアルは門外不出の極秘資料です。それを警察でしゃべられたら足がつく。詐欺グループに一度入ってしまうと、よほどのことがないと抜けるのは難しいようです」(前出・窪田氏)

 まるでマフィア。〈苦しい時ほど、笑ってごらん〉と言われても笑えない世界である。

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