たかじんの自宅で戦略会議
先のスポーツ紙デスクが続ける。
「ハッキリ言えば、たかじんの政治的意見、コメントがそのまま、大阪の有権者の投票行動に直結します。橋下氏はそうした大援護射撃をバックに、まず08年1月の府知事選で当選したわけです」
さらに、府知事となった橋下氏は、
「その後の戦略について相談するため、『そこまで言って委員会』の進行役、辛坊治郎キャスター(56)とともにたかじんの自宅を訪れ、食事をしながらディスカッションする勉強会を開いていました。たかじんは橋下氏の後見人、ブレーンと言うべき重要な存在なのです。そもそも『そこまで言って委員会』でも、橋下氏の発言をたかじんが後押ししたのではなく、原発再稼働問題にしても、労働組合が権限を持ちすぎる件にしても、たかじんの発言を橋下氏がうまくパクっては、少しずつ自分の発言のように加工していた、と言うべき状況でした」(前出・テレビ局制作スタッフ)
11年11月の大阪市長選で圧勝した際にも、たかじんは橋下氏にお祝いの鯛を贈っている。
府民の絶対的な支持と発言力を持つたかじんをバックに、橋下維新の会が飛躍的に支持率を伸ばす現状に、相次ぐ失政で国民の信頼を失っている民主党、自民党は戦々恐々。いずれ来るであろう中央政界進出に危機感を募らせていった。
そんなやさきに発表された食道ガン休養。一方で、休養の本当の理由として、とある広域組織幹部との深い関係が明るみに出そうになったから・・・との情報がまことしやかに駆け巡り、マスコミは確認作業に奔走したものだ。この舞台裏を、前出・政界関係者が明かす。
「実は、この情報を流したのは警察庁筋でした。いったいなぜか。民主党、自民党、そして霞ヶ関の官僚から警察庁に圧力がかかったからです。これ以上、橋下氏の人気が高まり、世論が橋下氏支持に完全に傾くと、次の選挙で既成政党は食われてしまい、橋下氏の官僚バッシングも激化する、と彼らは考えた。だから組織と関係があるとの情報を意図的に流したのです。警察庁筋の命を受けて、大阪府警も同じ情報を流しましたが、内容は完全に捏造です。のちに大阪府警は、ニセ情報であったことを一部の報道陣に明かしています」
ガン休養にかぶせた、既成政党の実に汚い手というか、なりふりかまわぬ「たかじん+橋下氏」潰しだった。
折しも昨秋、月刊誌や週刊誌による、相次ぐ「橋下氏の実父は暴力団員だった」との報道が出たばかり。島田紳助(56)もヤクザ交遊の発覚で、引退を余儀なくされた。たかじん、橋下氏がそろってヤクザとつながりがある、とのイメージを植え付ければ、世論は2人の支持から離れるのではないか、と考えたのである。
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