芸能

週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」芸能スキャンダルの真相!(5)克美しげるに殺害された愛人の父が義憤告白

20161013x

 芸能人が殺人を犯す。あるいは、今なお解けない謎を残してみずからの命を絶つ。こうした「怪死」の数々を、歴代記者たちは独自の方法で追いかけた‥‥。

「殺された女性の実家が岡山にあった。訪ねると父親が『よく来た、よく来た』と言って、そこから克美しげるへの恨みを、娘さんの遺影の前で延々と2時間ほどしゃべってくれた」

 76年に入社した週刊アサヒ芸能OBのA氏が振り返る。その年、5月8日に起きた歌手・克美しげるの愛人殺害は、かつて紅白にも出場した人気者が落ち目となり、そのカムバックに邪魔だからという理由が、いかにも“芸能界然”としていた。

 克美は妻子がありながら愛人に近づき、ソープ嬢(当時はトルコ)までやらせて金を貢がせた。

「父親は『娘を殺したのは、かなり前から計画を立ててのこと』と克美が告白した録音テープも持っていた」(前出・A氏)

 克美は83年に仮出所し、翌84年1月5日号から、「木枯しの歌が聴こえる」という告白連載を始めている。編集部にもたびたび顔を出したが、やがて主宰したカラオケ教室での女性とのトラブル、さらに覚醒剤使用で逮捕と“木枯し”が吹きやむことはなかった。

 この克美より早く、芸能人として初めて殺人を犯したのが、肉体派女優・毛利郁子である。69年12月14日、毛利は長らく不倫の関係にあった興行プロモーターを刺殺。その前年に週刊アサヒ芸能に配属されたM氏は、毛利の高知の実家や公判を追った。

「実家は布団店だったけど、事件が事件だけに、両親には会ってもらえなかった。公判でも彼女には同情の声が集まっていたね」

 当時、毛利は7年もの不倫を重ね、2歳の子もいた。それでありながら別れ話を切り出されるという男の身勝手さに、大映の永田雅一社長や勝新太郎らが減刑嘆願書を出している。

「さらに、事件直後なのに出演作の『秘録怪猫伝』は公開中止にならず、むしろヒットを記録していたよ」(前出・M氏)

 83年6月28日、新宿・京王プラザホテルの47階から飛び降りたのは、スター俳優・沖雅也(享年31)だ。

「おやじ、涅槃で待ってる」

 遺書の最後に書かれた一文は「ねはん」という聞き慣れない用語の力もあり、流行語になった。芸能レポーターの故・梨元勝氏は、中継でこの字が読めずに大汗をかいたエピソードがある。

 沖の事務所の社長であり、養父でもあった日景忠男氏は、週刊アサヒ芸能にも何度か登場したが、2人の密接な関係については否定した。

 当時、芸能班だったO氏は、思いがけない動機にたどりついた。

「大島渚監督に聞くと『戦場のメリークリスマス』で坂本龍一が演じた役の最終候補に沖を入れていたと証言しました。ところが沖は、精神的に悩んでいることを打ち明け、そのせいもあって候補から外された。そのことがよほどショックだったらしく、それから自殺未遂とも思われた運転事故も起こしていた」

 さらに自殺した当日は、フジテレビの「大奥」で徳川家光役を演じ、劇中で死を迎えている。ドラマは放送中止を免れたが、いかにも自殺のタイミングを合わせた“美学”が見え隠れする。

 最後は、松田聖子や河合奈保子と同じ80年に歌手デビューした甲斐智枝美(享年43)である。06年7月10日、千葉県内の自宅の2階で首をつっているところを家族に発見されている。

 遺書もないことから動機がわからなかったが、I記者は、足取りをたどるうちに甲斐がバイト勤めしていたスナックを偶然、発見する。

「店のママは、昼間は花屋でバイトしている甲斐が、さらに夜も3日ほど働きたいと言いだしたことを心配した。聞けば夫の月給が10万円も減らされたこと、そのため、夫の親との2世帯住宅から独立する夢がついえたことなどを甲斐から聞かされた」

 そしてママは、記者に1枚の写真を差し出した。自殺の5日前、スナックの客と楽しそうにデュエットしている“最後の写真”である。

「ママはスナックのバイトが終わっても深酒をして家に帰りたがらない甲斐を心配していたが、まさか、あんな突発的に死ぬとは思えなかったと明かした」

 原因の一つとされた不仲の義父は、直撃に、「全てノーコメント!」と声を荒らげている。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
2
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
3
佐々木朗希・佐藤輝明・堂林翔太の「欠陥プロ野球カード」に「マニア大量購入⇒高額転売」のウハウハ
4
テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由
5
「秘密音響兵器」でアメリカ諜報部員の脳細胞を損傷!プーチンが仕掛けた「ハバナ症候群」の戦慄現場