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落合博満が「猛毒講演会」で球界メッタ斬り(1)

 昨年までは報道陣によけいなことを漏らさないことで有名だった指揮官が、ユニホームを脱いだとたんに大変身。舌鋒鋭く球界に猛毒をまき散らす「落合博満講演会」は、今回も満員の聴衆を前に絶好調だった。

「井端は家探してる猫みたい」

 7月16日、神奈川県民ホールでは、ほぼ満席の2500人近くの聴衆が注目する中、落合博満前中日監督(58)が登場した。聴衆の顔を見渡すや、3000円のチケットを買って紛れ込んだ多くの報道陣を牽制するかのように、チクリとこう言い放ったのである。

「今日は危ない日だと思ってます。今日、聴いたことをマスコミが書けば1回は飯を食える。そんなに人を信用してませんから。どこまでしゃべっていいか頭を悩ませています」

 さすがは8シーズン連続Aクラス、4度のリーグ制覇を成し遂げた名将。マスコミの考えなどハナッからお見通しだ。そうは言っても、今では日々、全国を駆け回る講演のプロ。ひとたび口を開けば、危険球スレスレのトークで聴衆を沸かせまくる。

 特に古巣・中日に関しては、多くの実名をあげて連続でメッタ斬りにした。

 まずは主砲の「ベンちゃん」こと和田一浩(40)。昨年の大不振からは抜け出したように見えるが‥‥。

「ベンちゃんは、ボールだと思ってストライクの判定だと、すぐ不服そうにジェスチャーする。ベンチに戻って『ボールだよな』って助けを求める。『打てなくてもいいから、それだけはやめてくれ』と言うと『わかりました』となるんだけど‥‥。どれだけ周りに悪影響か」

 講演の終盤でも、昨年、落合氏の指導により、極端なオープンスタンスからスクエアスタンスに改造したはずのフォームが今季は戻っていることから、バッサリと斬り捨てた。

「あそこまで足開いちゃったら、また腰痛やるぞ。(改造する理由に)納得したはずなのにね。そのために3年契約が切れて、再び3年契約してから始めたのに‥‥。(俺は)辞めたから、どうでもいいけどね」

 守備の要、井端弘和(37)と荒木雅博(34)のアライバ・コンビにも苦言を忘れなかった。

「井端は高めでストライクを取られると俺の顔を見て助けを求めんなって。家探してる猫じゃないんだから。昨日もやってました。今は俺がいた頃より助けを求める表情が半分になったから、少しは成長したかな。荒木はスイングしないでバッターボックスに立ってる。『そんなに考え込むな』と言うと『わかってるんですけどね』って。それで今度は何でも振る」

 もちろん“猛毒”のホコ先は投手陣にも向けられた。現役最年長の山本昌(46)も、落合氏にかかればひとたまりもない。

「マサはマウンドを回り始めると、『代えてくれ』という信号なんです。代えなきゃいけないんです。『後ろはこれだけそろえているぞ』とマウンドに行くと、『お願いします』。ところが次の日に新聞を読むと、『もっと投げたかった』って‥‥」

 その逆のタイプが川上憲伸(37)だったと話し、落合氏はこう続けた。

「負けてる試合でも『代わる』って言いません。憲伸はそういうタイプ。ひっくり返すこともあるのに、降りたら負けしか残らないですから。でも8回で1点勝ってたら、『岩瀬お願いします』。2人はめちゃめちゃ仲よくて、ずっと一緒にいる。あいつも憲伸の時は必死こいてたな。こっちが見てるかぎりではそう思えた」

 その岩瀬仁紀(37)について「酷な使い方をした」としてあげたのが、07年の日本シリーズだ。山井大介(34)の降板が賛否両論を生んだ、2投手によるパーフェクト達成試合の秘話も明かした。

「山井が悪いよ。あんなピッチングすると思わないもん。ふだんは『代えてください』なのに、“山井は気から”で、マメが潰れてたのに8回まで投げた。回を追うごとにボールに付着する血が増えて、8回、森繁(当時のバッテリーチーフコーチ)が行ったら『岩瀬さんでお願いします』って」

 さらには、内輪もめを繰り返した現首脳陣、高木守道監督(71)と権藤博投手コーチ(73)を一刀両断したうえで、来季の監督人事まで予想したのである。

「いちばん気になるのは、高木さんと権藤さんの確執。このカップリングはまずいだろ。どっちも野球人としてはすごいけど、この組み合わせはどだい無理。誰がそうしたんだ。来年のオフは中日の監督人事に興味がある。山崎派と立浪派で名古屋が真っ二つに割れる。どうやって調整するか。でも、球団に調整できる人間はいない。並び立たなければ、マサが監督という目がなくはない。その前にあの2人がケンカしたらまずいだろ。こう思ってるのは俺だけじゃないよ」

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