芸能

敏いとう「俺が見てきた芸能界薬物汚染40年」の闇真相(1)研ナオコが声を詰まらせた

20170309p

 ASKA、清原和博、高知東生、高樹沙耶‥‥。ここ数年、ざっとあげただけで大物有名人の薬物逮捕者がずらりと並ぶ。いや、芸能史を振り返れば、今に始まったことではない。かつてもあった、芋づる式に逮捕された時代──。その歴史を自分の目で見てきたからこそ、歌謡界の大御所は堕ちた有名人たちを一喝するのだ。

 今から40年前。1977年、歌手のジョー山中を中心に大麻を入手するためのルートが長崎県佐世保市にあった。一部では「佐世保コネクション」などと呼ばれ、芸能人の連鎖逮捕がここから始まったのである。

 72年、スイス人画家がパキスタンから同地にハッシッシ(大麻樹脂)28キロを持ち込んだのが発端だった。

 廃品回収業者⇒運送業者と渡ったハッシッシは、ジョーに流れる。ジョーはこのルートを使い、73年から77年までの4年間で、合計400グラムものハッシッシを手にしていた。

 77年8月11日、ついにジョーが逮捕される。ジョーは佐世保署の追及で内田裕也(同年9月24日検挙)に2グラムと、美川憲一(同年10月13日検挙)に1グラムのハッシッシを渡したことを自供。その後、「芸能界薬物汚染事件」は佐世保ルート以外にも広がりを見せた。内藤やす子、研ナオコ、井上陽水、にしきのあきら、桑名正博、上田正樹‥‥。わずか1年の間にこれだけのビッグネームたちが薬物事案で次々と摘発されていったのだ──。

 前代未聞の連鎖逮捕事件をはじめ、芸能界違法薬物汚染に関わった芸能人たちとの交流を回顧するのは、日本歌謡界の重鎮・敏いとう(77)である。麻薬に溺れていたスターたちの姿をいずれも一笑に付す。

 あの大麻の案件とは関係ないけど、ジョー山中を1回殴ったことあるな。あいつ、「有馬徹とノーチェ・クバーナ」のバンドボーイ(ミュージシャンのサポート)やってたんですよ。その当時、楽屋での態度が悪いからシメてやったんだよ。ボディを一発。顔は殴らないよ。芸能人だから顔は殴っちゃいけませんよ。俺はそうしてきた。

 佐世保ルートだっけ? そこで名前があがった内田裕也も何度かシメたな。これも大麻とは一切、関係ないけどね。人と人との関係は挨拶に始まって挨拶に終わるもの。これは芸能界だけじゃないと思うんだけどね。裕也は挨拶が気安いんですよ。

 くしくも2人とも大麻なんかでパクられてね‥‥。

 研ナオコに大麻を渡したのが、内藤やす子だったんだよな。彼女とは「バーニングプロダクション」の1期生で、一時期は一緒だったんだけどね。どうしたもんだか‥‥。

 研ナオコはずいぶんと面倒見た。でも彼女はね、人はいいんだけど、精神的に弱いと思いますよ。守ってやらなきゃって思った。俺の兄貴分で、「ハッピー&ブルー」を引っ張り上げてくれた、昭ちゃん(田邊昭知社長)のところ(「田辺エージェンシー」)だったからよけいにね。若手時代にはハッピー&ブルーの公演で前座も務めてもらった。

 彼女が捕まったあと、ハワイで偶然会ったんだよ。

「そんな大麻なんてやめたほうがいいよ」

 と声をかけたら、

「いや~」

 って声を詰まらせて、申し訳なさそうにしてたな。

 77年9月29日、研ナオコのマンションにガサ入れがあり、3グラムのマリファナが押収された。そもそもの入手先は元恋人の男だったが、別れてからの入手先を追及されると、内藤やす子から譲り受けたことを自供したのだ。

 今は個室の楽屋が与えられるけど、昔はNHKから何からみんな一緒だったから、歌手同士の横のつながりも深くて、変な情報交換まであったんだろうな。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身