芸能

天才テリー伊藤対談「山本晋也」(1)先輩に「映画」の世界へ誘われて

20160623m

●ゲスト:山本晋也(やまもと・しんや) 1939年、東京都生まれ。1963年に日本大学藝術学部演劇学科を卒業。日本教育テレビ(現テレビ朝日)のADを務めたあと、1964年、岩波映画製作所にて羽仁進氏に師事して助監督となる。その後、成人映画の現場に入り、1965年の「狂い咲き」で監督デビュー。人気作「未亡人下宿」シリーズなど数多くの成人映画を手がける一方で、「下落合焼とりムービー」(79年)や「欽ちゃんのシネマジャック」(93年)など一般作の監督も務めた。テレビ朝日の深夜番組「トゥナイト」「トゥナイト2」では、主に性風俗関係のレポーターとして約21年間出演。ここから生まれたフレーズ「ほとんどビョーキ」は流行語になる。その後もタレント、レポーターとして活躍。近著は「カントク記 焼とりと映画と寿司屋の二階の青春」(双葉社)。

 笑えるポルノ映画として大ヒットした「未亡人下宿」シリーズなどを手がける一方でバラエティ番組にも出演、「カントク」の愛称で人気を博した山本晋也氏。天才テリーを相手に、監督デビューの裏話、故・赤塚不二夫氏との交流、懐かしの風俗レポートの思い出を語り尽くした!

テリー カントクの新刊、読ませてもらいました。まず映画監督になった経緯がユニークですよね。

山本 うん。僕ね、中高の6年間、ずっと早稲田だったんですけど、そんなに行ってると、もう飽きてきちゃうのよ(笑)。いつまでも親の敷いたレールに乗ってるのも、嫌だったしね。

テリー わかりますよ。

山本 そしたら大学受験が迫ってきた頃、友達が日藝(日大藝術学部)の入学願書か何かを持っててさ。見たら「映画学科」「演劇学科」「写真学科」とか書いてあるから、「ここだ!」と思って。

テリー その頃から映画はお好きで?

山本 子供の頃から夢中で観ていましたよ。中学に入ると、部活で「映画研究会」があって、見学に行ったら「活動はひたすら映画を観ること」なんて言ってる。「こりゃあ、たくさん映画が観られるぞ!」って迷わず入部した。

テリー そりゃ、夢のような部活ですね。

山本 で、たくさん映画を観ているうちに、予告やポスターに「20世紀フォックス」とか「ユニバーサル」とかいう会社名が入ってることに気づいて、そういう仕事に漠然と憧れるわけですよ。ただ、どうすれば早稲田からそっちの世界へ行けるのか、それがさっぱりわからない。

テリー なるほど。だから日藝の案内を見た時に「ここだ!」と思ったわけですね。で、そのあとは?

山本 夏休みは、友達の誘いを受けて、テレビ局のADや助監督のバイトをしていたんですけど、ある時、助監督をやっていた、とある先輩から「お前、オ○ンコ映画って知ってるか?」と聞かれてね。

テリー アハハハハハ! ストレートでいいですねぇ、オ○ンコ映画ッ(笑)。

山本 まだ「ピンク映画」とか「成人映画」なんて言葉もない時代ですから。で、「バイトやるかい? お前は気がきくから」って言ってきたもんだから、「何でもやります」って参加した。それが初めての成人映画の現場ですよ。確か大学2年だったかな。

テリー へえ、最初はどんなシーンに参加したか覚えてますか?

山本 風呂場のシーンですね。僕の仕事は旅館の狭い風呂に湯を張ることだったんだけど、その時に見た女優の体がとても美しく見えましてね。あとで知ったんだけど、カメラ映えするように、ハケで女優の体に薄く水白粉を塗っているんですよ。そこにライトが当たって、神々しく見えたんだね。

テリー 文字どおり、光り輝いて見えたと。

山本 でも当時はそんなことを知らないから「これはスゴい!」とすごく感激してね。それで「この仕事に決めた!」と思ったわけ。

テリー だけど、さっき言ってた20世紀フォックスみたいな憧れのアメリカ映画から一転しての「オ○ンコ映画」の仕事って、抵抗はなかったんですか?

山本 いや、当時は学生だし、そんなに深いことは考えてなかったな。とにかく、おもしろければ何でもよかったんですよ。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
2
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
3
ボクシング・フェザー級「井上尚弥2世」体重超過の大失態に「ライセンスを停止せよ」
4
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
5
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか