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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「衣笠祥雄」(3)これからが広島の大仕事になります
テリー 緒方監督の采配は、見ていてどうでしたか?
衣笠 実に落ち着いていますね。今年は九州人らしく、決めたことを貫こうと腹をくくったんじゃないですか? それがうまくいきましたね。メンバーが固定できましたし、自分の期待していた選手も出てきてくれたんじゃないですか。
テリー ピッチャーもバッターも期待どおりだった?
衣笠 そう思います。他のチームは故障者ばっかりで、ファンの方にずいぶんがっかりさせたんじゃないかと思うんですが、広島だけは故障者もあまり出さず、広島らしい野球を1年間やりましたね。だから、これだけの差をつけての優勝ということになったんだと思いますね。
テリー いよいよクライマックスシリーズ(CS)ですが、衣笠さんはどう予想されますか?
衣笠 本音のところでは、これだけの差をつけて優勝したらCSはナシにしてほしいですけどね(笑)。
テリー いや、そのとおりですよ! 僕もずっと言っているんですよ。ナシというわけにはいかないというなら、例えば10ゲーム以上差をつけたら1勝で勝ち、とかね。4勝なんて多すぎですよ。
衣笠 ハンデについては考える余地がある、と僕も思いますね。
テリー そうでしょう? 例えば3位に入ってもペナントレースで勝率が5割に満たなかったら、シーズンを通して強くなかったってことじゃないですか。
衣笠 そうですね、そこは複雑ですよね。一度、広島も4割台でCSに行ったことがあるんですよ。あの時は東京ドームで巨人が勝って、ホントによかったと思いました(苦笑)。あとで振り返った時に、「衣笠さん、4割台のチームが日本シリーズに出ていますよ」って言われたら、言い訳のしようがないですから。
テリー 衣笠さんでもCSをナシにしてほしいと思うぐらい、今シーズンの広島はぶっちぎりで強かったわけじゃないですか。そうすると、選手の中に油断みたいなものは生まれませんかね?
衣笠 それはないと思いますね。今のメンバーの中にそういったおごりを持っている選手は1人もいないですよ。何より、今までリーグ優勝した経験がないですから、おごりの持ちようもないんです。
テリー ただですね、優勝を決めたチームはそのあと時間が空くじゃないですか。2位と3位のチームが日本シリーズへの切符を賭けて真剣勝負をしている間、ずっと待ってることになる。そうすると、エンジンが暖まっている分だけ、2位3位のチームが有利な面もあると思うんですけど。
衣笠 確かにその点はちょっと心配ですね。優勝が決まってから約1カ月の時間がありますから、どういうふうにしてコンディションをうまく持ってくるのか。
テリー 難しいですよね。
衣笠 いちばん心配なのは、テリーさんがおっしゃるように緊迫した試合ができないことなんですよ。2位のチームは第1ステージで3位と戦って、「この試合を落としたら終わりだ」という緊迫した試合をして、ファイナルに来るわけです。この緊迫感をうまく作れるか、と言われても、それはまず無理ですよね。
テリー ということは、あんまり早く優勝が決まることは、チームとしてはあまりよくないですね。
衣笠 得策じゃないですよね。だから、CSまでにどういうスケジュールを組むか‥‥広島の首脳陣、監督・コーチにとって、初めての大仕事になると思います。そのあたりにも注目して見ていくと、おもしろいんじゃないでしょうか。
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