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健康長寿県を形成していくのは、何も食生活ばかりではない。生活していく環境によっても、人は生きるエネルギーを与えられているようである。
山梨県立大学看護学部で長年にわたって地域看護学を教える小田切陽一教授は研究結果を踏まえ、健康長寿に関してこう話す。
「厚労省は国民生活基礎調査で『あなたは日常生活をする中で障害がありますか?』という質問をして、『いいえ』と答えた人を『自立』として健康長寿の基礎としている。今回の調査もそうです。確かに非常に単純でわかりやすくはありますが、地域の文化によって多少違うのではないかと想定されます。そこで私は10年ほど前から、介護保険認定の割合を使ってその率を出しています。個々のケースで違いはありますが、全国的に同じ土俵の上で比較できるということが重要なのです」
小田切氏の介護保険を土台にした調査では、研究が始まって以来、山梨県が常に1位を保ってきたそうだ。厚労省の調査はそれを裏付ける形となったが、小田切氏によれば、平均寿命や健康寿命は大きく変動するものではなく、長年蓄積された生活習慣、生活行動によってその結果が決まるのだという。
「そもそも論ですが、健康寿命以前にまず寿命を考える必要があります。例えば青森県の男性は長野県に比べると、3歳以上平均寿命が短い。このように短いところは、寿命を延ばすために、生活習慣の改善をやっていかなければならない。それがイコール、健康寿命を延ばすことにつながりますから」(小田切氏)
何をするにも順序が必要ということであり、健康寿命を意識的に延ばすためには段階を踏まなければならない。意識的に取り組む必要があるのだ。
「沖縄というのは長い間、長寿県と言われてきましたが、平成に入ってからは正直、芳しくない。今や男性の平均寿命は都道府県の中で30位近くになりましたし、長寿だった女性も7位まで落ちてしまいました。私が今の大学に着任したのは25~26年前なんですが、その頃すでに沖縄の中高年の生活習慣病の割合は国内最悪レベルで高かった。長年にわたる地域問題やアメリカナイズされた食生活などが影響しているとも言われ、結果として現在の凋落があるのです」(小田切氏)
一方で、山梨県のように健康長寿を維持している県もある。その極意はいかに──。
「もちろん、食文化の影響もありますが、山梨県でいえば人と人のつながりというものが大きく影響していると思われます。社会的ネットワーク、最近ではソーシャルキャピタルなどとも言われていますね。人と人がつながっている。あるいは、組織だとか行政だとかとつながっている状態です。ここがしっかりしていると、高齢になっても生活を維持することができるし、多少の障害があっても頑張って生きていける。いわば、村社会的な風土が山梨ではまだ残っているのです」(小田切氏)
実際、山梨県では、「恩賜財団母子愛育会」という、主として母子の健康を守っていく社会福祉法人の活動が活発だという。さらには、厚労省が推進し都市部ではなかなか機能していない「食生活改善推進制度」が広く活用され、地域で話し合い、健康に対する意識を高める活動が続けられているという。社会全体にわたり、健康に対する意識が際立っているのだ。
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