政治
Posted on 2018年05月31日 12:55

安倍「見殺し外交」で「拉致問題」14年間成果ゼロ(3)それでも「司令塔」を自負

2018年05月31日 12:55

 02年9月に小泉訪朝に随行した安倍総理(当時は官房副長官)は、小泉氏と金正日総書記との首脳会談で、

「安易な妥協をするべきではない」

 と強硬な姿勢で臨み、多くの支持を集めた。自民党関係者はこう話す。

「もともと、拉致被害者家族と政府は一心同体ではありませんでした。活動を始めた頃に耳を傾けてくれる国会議員は少なく、真剣に拉致問題に取り組むようになったのが安倍さんだったのです」

 永田町では「拉致の安倍」とも言われているが、最近では拉致被害者家族や支援者らとの間に、すきま風が吹いているようだ。

 4月22日、拉致被害者家族会や支援団体「救う会」が都内で開いた「国民大集会」に出席した安倍総理は、

「南北、そして米朝首脳会談の際に、拉致問題が前進するように私が司令塔となって全力で取り組んでいく」

 と強い決意を述べている。これに反応したのは、拉致被害者家族の蓮池透さんだ。自身のツイッターで、

〈司令塔? この期に及んで。どうやって?〉

 とつぶやいた。北朝鮮に残された拉致被害者の家族が04年に帰国して以降、成果ゼロの「司令塔」に、今さら何が期待できるだろうか。同集会では、そんな積もり積もった不満が、安倍総理に向けられる一幕もあった。

「安倍総理が途中退席して会場から帰ろうとしたら、全国から約1000人集まった参加者の中から『もう帰るのか!』などとヤジが飛んだんです。安倍総理にも聞こえたと思いますが、特に表情を崩さずに去っていきました」(拉致問題の支援団体関係者)

 口先ばかりの思わせぶりな態度にほとほと嫌気がさしているようだ。

 官房副長官時代に最前線で取り組んでいた頃とはかけ離れ、今や単なる政治パフォーマンスと受け止められかねない行動も見せていた。

 4月15日、拉致被害者の横田めぐみさんの父・滋さんが体調不良で入院中の病室に安倍総理がお見舞いに訪れたのだが‥‥。

「事前に連絡を受けていた横田さん側は、滋さんの体調を考慮してお見舞いを断ったそうです。それなのに押しかけられ、体調が悪い時に15分も対応させられたら、体への負担も大きかったでしょう」(支援団体関係者)

 信頼関係も崩れて、ブーイングやヤジを浴びてもしかたがないのが現状のようなのだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク