芸能

ビートたけしの名言集「ビートたけしが発明した言い回しの数々」

〈たけしさんだけは、放送コードが違う〉

 業界において、まことしやかにささやかれている噂です。確かに“他の方なら問題になったであろう発言も、殿なら仕方がない”的瞬間は、今までに多々ありました。皆さんもおわかりのとおり、今は視聴者の苦情やクレームといった声が敏速に届き、それらの声に対し、“何らかの対応”を迫られます。

 たとえ芸人であっても、ひとたび口を滑らせればガンガン、ネットなどで攻撃の対象となり、その声は、テレビ局にもあげられ、大変やっかいな時代です。皆、ツッコみたくて、叱りたくて、指摘したくて、ウズウズしています。

 そんな昨今の問題を先日、殿と話題にしていると、

「だけど俺の時も(昔も)厳しかったけどな。まーなんとか逃げきって来たよ」

 と、“いつの時代も大差はなく、そこをかいくぐるのが芸人である”的発言をさらっと口にしたのです。

 さらに、

「『こ○き』なんて言葉はテレビじゃ絶対使えねーから。しょうがねーから『レゲエのおじさん』なんて言葉を作って、なんとか遊んでたけどな」

 と続けたのです。

 確かに、昔はホームレスなどという言葉はなく“そんな方々”を形容する言葉は他に見当たりませんでした。ちなみに、レゲエのおじさん同様、殿が作った言い回しといえば、「S○X」を変換した「コーマン」という言葉が印象的です。これ、「あ~、S○Xして~な」では生々しく強すぎますが、「あ~、コーマンして~な」になると、途端にマヌケな感じでコミカルになり、生々しさが薄らいで感じるのはわたくしだけでしょうか? とにかく、殿のこういった、変換しても極力その意味を削ぐことなく、メディアに乗せられる言葉選びはある意味、“ビートたけしの発明”ではないかと──。そして、たけし的発明の中には、殿が好んでやっていた“数でボケる”といったものがあります。

 例えば、番組の冒頭でがなる「第135回、ビートたけしのお笑いウルトラクイズ~」といったやつです。これも、殿以前は誰もしていませんでした。

 もちろん、説明するまでもなく「135回」もやっているわけはなく、ただ、ふざけているだけです。

 殿はこれが大好物で、必ずと言っていいほど、「第242回、○○○クイズ~」といった具合にボケていました。

 ちなみに、まったくの余談ですが、わたくし調べによりますと、この「数ボケ」で一番多用されていた数字は「135回」でした。

 言いやすいのか? 響きと音がいいのか? 理由はよくわかりませんが、あきらかに殿は135回を重用しています。

 そういえば、もう10年以上前、殿が若手7名を連れだって超高級ソープへ繰り出した際、向かう車の中で、

「今日はあれだな。第135回、大ソープ大会だな!」

 と、ボケていたような気がいたします。はい。

ビートたけしが責任編集長を務める有料ネットマガジン「お笑いKGB」好評配信中!

http://www.owarai-kgb.jp/

◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
2
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
3
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
4
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか
5
ボクシング・フェザー級「井上尚弥2世」体重超過の大失態に「ライセンスを停止せよ」